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際にポンプの中で直接それらを混合するというものです。通常、これらの成分は地下のタンクの中で直接混合されています。

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エタノールとディーゼルの混合物の場合、これらの物質は通常安定した製品の形では混合できません。しかしながら、乳化剤の添加により安定した、均一の乳化液を得ることが可能になります。KFBのバイオ燃料テストのプログラムの一部として実施されたこのタイプの燃料混合に関するテスト(第7章で述べられます)において、エタノールとディーゼルの15%の混合が極めて満足のいく成果をあげることが明らかになりました。

 

純粋な形でのアルコールの使用

 

もし乗用車(オットー・エンジン)が純粋なアルコールで走ることができるとすれば、スウェーデンの気候では、元の燃料のエタノール含有量は少なくとも99%、すなわち水分ゼロである必要があります。この99%アルコールは寒冷時始動における点火促進の手段として、炭化水素やガソリンと混合することができます。原則として、2つの異なったタイプの自動車を考慮することができます:最初にフレキシブル燃料自動車あるいはFFVs、そして2番目はエタノールやメタノールなどのような特定の燃料の使用に特化した自動車です。FFV自動車の使用はスウェーデンにおけるエタノール燃焼の導入のためのひとつの方法です。その燃料への柔軟性のおかげで、これらの自動車はエタノールヘのアクセスの準備ができていない状況でも使用できます。結果的に、この新しい燃料のための全国規模の配給システムの早急な拡張は必要ありません。OK社はすでにエタノール燃料であるE85を、国内の20個所以上で提供しています(第7章参照)。この燃料はFordトーラスFFVのために推奨されている燃料です。しかしながら、これらの自動車はより高いエタノール含有を使用して運行することができます。大型自動車のケースでは(これらはディーゼル・エンジンを使います)、商業的にテストされた技術がすでに利用できます。この技術は大型自動車をエタノールで走らせることができます。しかしながら、この技術には着火促進剤の使用が必要で、着火促進剤は高い燃料コストを伴い、また運行上不便があり、健康と環境に関するいくつかの問題があります。点火プラグと予熱プラグが、この燃料の着火促進剤に対する代替物です。日本では点火プラグ付きのディーゼルタイプメタノールエンジンが開発され、成功を収めています。

 

 

 

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