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さまざまな一般理事会を統合するバランスの取れた方法で、欧州連合およびとりわけ欧州委員会は、運輸部門の石油消費の一定の割合を、よりクリーンな燃焼の代替燃料に転換することを目標にすることができます。その政策はその性格上、マーケット(すなわち顧客)が最終的にどの燃料が使用するのに最善のものであるかを決断するという目標に関連し、「燃料に中立」ですとこの時点で、またこの活動の枠組みの中で、欧州連合-委員会と議会-はうまく統合された欧州代替燃料政策を共に立案する多くの重要な活動に従事できます。可能な政策のオプションのいくつかを以下に掲げます:

 

動機づけ:動機づけは特定の活動や行動を奨励したり、あるいは断念させるためにデザインすることができます。税制面の優遇策は、少なくともマーケットの発展の初期段階において代替燃料の価格が、ガソリンやディーゼルに対し競争力を持てるようにするためのよい方策です。伝統的な燃料に対してクリーンな燃料に税金の支援を行うことは、代替燃料と石油の間の価格格差を維持することに役立つでしょう。(価格格差はマーケットでの成功の重要な要素のひとつです)

 

命令:代替燃料自動車の促進を助けるために(さまざまな命令が立法化され施行されます。これらには民間のフリートに特定の期間内により多くの代替燃料自動車を購入させるという購入令を含んでいます;大気汚染の問題を抱える都市において市街地の渋滞地域で、日中の特定の時間帯に排出ガスの多い自動車の使用を禁止する命令;特定の期間において特定の割合の代替燃料自動車の使用を市町村に求める要請;等です。

 

基準の開発:代替燃料のためのいくつかの基準の開発がすでに行われており(特に液化石油ガス下LPG)、始まったばかりのものもあります(天然ガス自動車-NGVs)。しかしながら、誕生間もない代替燃料は部品に対する基準やいくつかのケースでは燃料の組成、安全性、装着、特定の状況での運転(トンネル等)および他の安全性(屋内での給油や整備等)に対する基準づくりが求められるでしょう。

 

研究、開発および公開の資金援助:政府-EC全体あるいはメンバー各国の個別の-は自動車に対する費用のかかる研究および開発の実際のコストへ補助金を出したり、一部負担することで大きく貢献することができます。代替燃料は新しい、よりクリーンな、より燃料効率のいい自動車の開発で目覚しい進歩を遂げた、歴史があり安定した自動車産業に入り込む努力をしています。しかし、代替燃料自動車の供給者の多くは零細で、資金不足の事業であり、直接の資金調達を通じて、あるいは製品開発やマーケットへの導入に際して支援することができるさまざまな国立研究所を通じての支援を必要としています。

 

大衆教育:ECおよび選ばれた議会のメンバーは、市民に代替燃料の選択を促すことによりリーダーシップの役割を演じるためのすばらしい機会を持っています。もし代替燃料が政策の議題にあり、代替燃料政策を進めることによる経済および環境面の利益についてもっと多くのことが語られるとしたら、より多くの人々が乗用車やトラックのためにより新しい、よりクリーンな燃料を使うべく行動を変えることの価値を理解するでしょう。

 

 

 

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