3 フランスにおけるエタノールとETBEの利用
無水エタノールが過去において野外テストのためのガソリンへの添加物として使用されました。
ディーゼル・エンジンのために、セダン価改善添加剤とともに含水エタノールが初期の段階でテストされました:これは今は使用されていません。
無水エタノールから得られたETBEが無鉛ガソリンへの添加物として使用されています。
4 環境的側面
部分的に再生製品であるビー卜・アルコールからのETBEと、完全に化石燃料を原料とするMTBEを比較したライフ・サイクル分析がフランスで実施されました。主な結果は以下のとおりです:
-最もコスト対効果の高いシナリオで使われた場合(50%のグリーン・ジュースおよび50%のEP2)、ビートから生産されたエタノールのエネルギー比率は1.18です。ETBEのエネルギー比率は0.93であり、ガソリンは0.74と0.84の間です;MTBEのエネルギー比率は0.73です。エタノールと、程度は落ちるものの、ETBEの再生可能な性格は化石燃料に優るエネルギーの利点を提供しています。当然、エタノールはエネルギーに関してはエーテルより優れています。
-世界的観点から、ライフ・サイクルはMTBEより地球温暖化への影響が少ないためETBEの選択が好ましいと言えます(考慮された地球温暖化効果ガスN20、CH4およびCO2でした);それはまた天然資源の消費と環境の酸性化に影響が少ないと言えます。
-地域の大気の質に関して、排出ガスは、燃焼していない炭化水素の排出(MTBEよりETBEの方が少ない)とアルデヒド(より少ないホルムアルデヒドとより多いアセトアルデヒド)の排出を除いて、ETBEとMTBEでは差がありません。もちろん、硫黄化合物は排出されません。
ガソリンに含酸素化合物を添加することによって、芳香炭化水素、特にこれらの燃料や排出ガスの中に発見される発ガン性の化合物であるベンゼンの量が減ります。ガソリンに15%の量のETBEを添加した実験では、触媒を付けた自動車で、燃焼しなかった炭化水素の排出は3.8%減少し、ベンゼンの排出は17.6%減少しました。もしガソリンが改良されている場合(49.3%の芳香族を33.6%に)、触媒付きで、炭化水素の排出は10.6%減少し、窒素酸化物は6.5%、およびベンゼンは30.7%減少します。
5 経済的側面
現在、エタノールはフランスではガソリンより2フラン(1フラン=約20円:1999年3月現在)コストがかかります(そしてETBEもメタノールよりコストがかかります)。AGRICEの研究グループ内で行われている研究と産業界の規模の効果で、2005年までにこのギャップは1リッター当たりlFFまで減らすことが期待されています。この違いは外部条件(温室効果に寄与しない)と、以下の社会経済的な利点を補償します: