流通ルー卜は以下の通りである。
農業者→エタノール生産者→ETBE製造者→石油会社→ユーザー
ETBEを含有したガソリンの組成は以下の通りである。
85% ガソリン(この部分には関係諸税がかかる)
15% ETBE(この部分には関係諸税の20%のみがかかる)
2)現在の課題:現行予算に限度があり、バイオ燃料をより多く使用する為の方策を検討中である。
・ETBE:年間27万トンまで。(1998年実績23万トン)
・ジエステル:年間35万トンまで。(1998年実績25万トン)
現在、ETBEとジエステルの予算は、総額で12億フラン(1フラン=約20円:1999年3月現在)である。一方、需要は増加の一途をたどっている。従って、80%の税金減額分をより小額にすることも検討している。法律によって全てのガソリンに混入させることも検討しているが、それは容易ではない。現在、フランスで使用されているディーゼルは、約2800万トンである。ジエステルを例えばディーゼルに5%混入させた場合でも、約150万トンのジエステルが必要になるもしかし、現在の生産量では導入できない。
代替案として、市場の一部にのみ使用することが検討されている。
例:(1)都市燃料(City Fuel)
例えば、人口25万人以上の都市にのみ導入を限定する方法が考えられるが、それでも不足すると考えられる。
例:(2)公共輸送のみ(Public Transport)
フランスでは、近い将来バイオ燃料に係る法律が制定される可能性もある。
(1999-2000年頃)フランスではバイオ燃料政策(Biofuel Policy)という形で上記のように各関係者(農業者から各レベルの製造業者まで)にバイオ燃料について税金の減額の恩意が得られるようなしくみを設定している。
欧州全体では1992年から共通農業政策が実施されている。
(European Common Agricultural Policy)
これは、農地の一部を農作物の生産量に応じて食品外の目的に使用するといういわゆる減反政策に近いもの(5-15%の間で毎年変動している)である。生産調整分については、EUから補助金を受けられる(農地面積当たりの補助金)が、今年(1999年)はこの制度の改革を実施する予定である為、今後どうなるかは明確ではない。