いくつかの研究により示唆されたもうひとつの解決法は、定置式天然ガス改質器をベースにした給油インフラを提供することである。このシナリオでは天然ガスは既存の給油ステーションに供給されている。水素は事業所で蒸気改質により生産され、単純な直接水素タイプのシステムを使用する自動車に移されている。このようなインフラは、大規模な水素製造を利用することによる経済効果を通じ、より低いコストの燃料の利益を享受することができ、より単純な、より低コストの自動車システムを可能にします。高価でない、コンパクトな、より低圧の車載水素貯蔵は、依然としてこのオプションにとって望ましい。
結論
高い効率性、低い排出ガスおよび基本的なコスト構造のため、自動車用燃料電池への関心は非常に大きく、急速に伸びているのは明らかである。この燃料電池を商品化するための、主要な新しい提携が形成された。この提携は大手自動車製造会社の2社と大手燃料電池開発会社を含み、明らかに異なった使命を持ち、この使命を達成するための資源を持ったいくつかの新しい会社の設立をもたらした。いくつかの大手製造会社が異なったコンセプトを例示した試作車と追求された燃料を生産し、一方で他の製造業者が運行されている試作車にさらに開発されることが期待されている自動車の概念を生み出した。さまざまな燃料が相対的な長所および短所を持つ個別のものとして評価されているが、この時点ではコンセンサスはまだ現れていない。しかしながら、最近の、伝統的なエネルギー供給者の燃料電池分野への参入は燃料電池のための最適な燃料を判断することを支援するための資源と高いレベルの専門性を持ち込んでいる。
我々は代替動力の主要な新しい時代の入り口に立っている。燃料電池は、我々が慣れてしまっているものの、同時にさらなる燃料効率と環境にやさしい方法で行うべき自由と移動性を享受し続けることを可能にすることを約束している。世界中の主要な製造業者が試作およびコンセプト燃料電池自動車を開発することに魅了されるのはこの約束のためである。この開発が続いているので、燃料電池の約束が実現され得ることはより明白になっている。このように、我々はその約束を実現することができる燃料電池への急速に増加している投資を目の当たりにしている。
【出典】第15回電気自動車シンポジウム論文集
3.1.2 燃料電池自動車と環境政策について
平成10年11月16〜19日に米国パームスプリングスで燃料電池に関するセミナーが開催された。そこで、燃料電池自動車の環境政策に関する情報があったので紹介する。