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・補助動力装置(PTOなど)が働いたとき、エンジン回転がもっと安定しなくてはならない。

・アクセルペダルのレスポンスが、ディーゼルなどと比べ低い。

・1充填当たりの走行距離が短い。

・燃料充填時間が、許容できないくらい長いケースがある。

・地域間でガス燃料組成が変化する。

・乗用車用の燃料供給、コントロールシステムを用いた場合、大排気量エンジンでは、電子・機械システムがより複雑になることがある。

・いくつかのケースではよりエンジンの出力が必要である。

 

車両運行に関するコスト:

車両の信頼性に起因するコストは、ディーゼル車と比較し極端に異なることはないという結果が得られた。但し、自動車メーカーの立場からすると、特別な管理下で行われたフリートテストなので、必ずしも正しいとは考えていない。

ユーザーのメリットは、車両コストが高いにも関わらず、燃料コストが安いことにある。これは、丁般的には正しいのであるが、地域、国により政策で価格はそのメリットの度合いは異なる。最近のヨーロッパにおける燃料小売価格例を下表に示す。

 

020-1.gif

 

しかしながら、経済性の評価のためにはエンジンの熱効率と燃料の発熱量を考慮した比較が必要である。

次の表は、それらを考慮した比較である。

 

020-2.gif

 

スペインでは、CNGを選択した方が有利であることが明らかである。フランスなどは選択が難しい。また、ユーザーはCNG車のコスト評価において、積載量も考慮するだろう。車両総重量19トンのトラックでは、スチール製燃料容器関係で800kgの有効積載量が減ることになる。これは、重量より積み荷の容積が、運搬の際に問題になる場合は良いが、重量ベースの運搬では不経済になる。

 

 

 

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