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11 要約

 

燃料の特性を評価するための多くの標準化されたテストは、本来炭化水素成分を検出するための仕様となっていた。新しい成分を混合した燃料の場合や添加剤を加えた燃料の場合には、伝統的なテスト方法では間違った結論に導く可能性がある。この作業の目的は、標準化されたテストの結果と新しいディーゼル燃料の品質の実際の利便性の結果との間の相関関係を評価することであった。下記の特性が研究された:燃焼特性、排出ガスに影響を与える特性、低温効率と安定性およびディーゼル燃料の潤滑性。

テスト燃料マトリクスには典型的な伝統的炭化水素ディーゼル燃料、低排出炭化水素燃料、菜種およびタール油エステルおよびエタノール混合ディーゼル燃料が含まれた。基本テスト燃料の要約と略語は以下のとおり:

 

CEC CEC標準燃料

AWM2D 北米からのASTM2-Dディーゼル燃料

SCD 北欧低排出ガスディーゼル燃料

RME20 20%の菜種メチルエステルを含むCECディーゼル燃料

TME20 20%のタール油メチルエステルを含むCECディーゼル燃料

EtOH15 15%のエタノールを含むディーゼル燃料乳化剤

EtRE 10%のエタノールと4.3%のRMEを含むディーゼル燃料乳化剤

加えて、セタン標準燃料のCNref60およびCNref43が小型自動車でテストされた。

べース燃料はセタン価向上剤と混合された。またいくつかの燃料は低温流動性向上剤と混合された。

 

エンジン、自動車および試験法は以下のとおり:

1. HD DIエンジン:VOLVO THD 103 KB、ECE R49、エミッション+燃焼特性

2. HD DIエンジン:VALMET 612エンジン、4つの負荷でのエミッション+燃焼特性、低温始動時エミッション

3. MHD DIエンジン:VALMET 620、屋内法、低温始動性限度

4. LD DI自動車:AUDI1.9 TDI、エミッション+燃焼特性のための5つの負荷での定常状態テスト、FTPテスト(摂氏16度および摂氏マイナス6度)

 

潤滑性

すべてのテスト燃料の潤滑性は妥当なものであった(摂氏60度でのHFRR)。潤滑性の最も優れた結果はエステルおよびエタノール混合燃料で得られた。RMEはベース燃料の潤滑性をはっ

 

 

 

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