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図26. 相関関係の因子を表7-9の要約に関して評価した方法の2つの例

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VOLVO THD 103 KB大型エンジンにとって、セタン価と着火遅れ、最大圧力上昇率および熱発生値との相関関係(表7、図28)は炭化水素および代替燃料の両方においてかなり強かった。セタン価との相関関係が代替燃料、その中でも主にエタノール燃料に見られたにもかかわらず、炭化水素燃料からの一酸化炭素と炭化水素との相関関係は見られなかった。セタン価はむしろ両方の燃料グループとは窒素酸化物について相関関係が見られた。

エミッションはセタン価により影響されることが知られている。このためエミッションと燃焼パラメータとの相関関係が同じく研究された。いくつかの相関関係がVOLVOエンジンに関して窒素酸化物および一酸化炭素と燃焼パラメータの間に見られた。窒素酸化物の発生はかなり複雑な過程を経るもので、相関関係は燃料の着火特性にだけよるものと結論的にいうことはできない。例えば、燃料の科学的成分、特に芳香族の影響は窒素酸化物に大きな影響を持つことが知られている。密度や粘度などの物理的特性もまた直接、着火の時期を変える可能性があり、そのため窒素酸化物の排出を変える可能性がある。

 

 

 

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