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図23. Audi 1.9 TDIの定常状態テストにおける炭化水素および窒素酸化物の排出の変化

(炭化水素の10%以下の変化は重要でない)

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6.5 シリンダー圧力分析

Audi 1.9 TDIエンジンでは、第4章での大型エンジンの測定の時に説明されたものと基本的に同様のシリンダー圧力分析のための設備が使われた。さらに同様の変数が測定された。燃焼の開始はVOLVOエンジンに対してと同様の方法で判定された。

シリンダー圧力パラメータは一酸化炭素の排出の時と同様にテスト期間中変化しなかった。ひとつあるいはふたつの負荷ポイントで部分的に重要な差異があったが、全体としての変化はなかった。

しかしながら、これらの部分的な差異が、反復性があり論理的であった大型エンジンのテストの時に比べ、これらの結果を分析することをより難しくしていることも明らかである。この差異は噴射時期制御システムに起因すると考えられる。

シリンダー圧力分析の数値結果は付録6に表示してある。噴射の開始、ベース燃料マトリクスおよびセタン標準燃料のための5%、10%および50%の熱発生パラメータが図24に表示されている。燃料はセタン価の低い順序で表示してある。セタン価と熱発生パラメータの間には明らかな相関性は認められない。50%の熱発生レベルは他の燃料よりもエタノール燃料に関してより早く達成されたと見られる。大型エンジン・テストにおいて結果は逆であった:50%熱発生は他の燃料よりもエタノール混合燃料に関してより遅く達成された。

 

 

 

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