日本財団 図書館


この研究の結果から以下のことが示される。

-ガソリン燃料の最大増加反応性値は、未燃エミッションがほとんど低い反応性をもつパラフィン成分であるところから、SWRI燃料に関して最も低かった。

-代替燃料(圧縮天然ガス、液化天然ガス、M85、およびE85)を燃料とする自動車の非メタン有機ガスの特定反応は最も低い。

-フレキシブル・フューエル車からの非メタン有機ガスの排出量は比較的少ない。改質ガソリンを利用した場合には、M85やE85より毒性のエミッションが増加する。

-先進技術や天然ガスの使用は改質ガソリンやアルコールの使用以上に自動車のオゾン生成能を減らすことができる。

-改質ガソリンやM85の使用はオゾン形成エミッションを減らすことができ、そして

-ガソリン自動車の代わりにディーゼルあるいはバイオディーゼル自動車を使うことによって、過渡的低排出ガス自動車より低いレベルで排出ガスのオゾン生成能を減らすことができる。

 

4.2 大気の質のモデル化

大気の質のモデル化は、エミッションの変化が環境にもたらすであろう影響を予測するために使用される。モデルは性格上、世界的、地域的、あるいは地方的なものとなる。モデルの規模に関する最大の制約はシミュレーションを動かすために必要なコンピュータの時間量とシミュレーションを有意義なものにするために必要とされる入力情報の量である。第3章の2および第4章の1.1で述べたように、大気に関しては理解の進歩が進んでいるものの、もうひとつ、大気の複雑な化学に関する我々の理解が重要な制限となっている。この制限のため、大気の質のモデル化は環境上の変化しているエミッションの影響に関するすぐれた質的情報を提供している。

前回の報告書においては大気の質の研究はメタノールの場合に重点が置かれていたが、ここで提供された研究は、幅広い視点から実際に提供されたエミッション制御測定を検証している。

 

4.2.1 欧州オートオイル研究の大気の質に関する報告

欧州オートオイル研究は、2000年以降の欧州の自動車エミッション政策を立案するために利用できる科学的、技術的情報を提供する複雑な作業である。欧州委員会、欧州自動車製造者(ACEA)および欧州石油会社(Europia)はすべて、この研究の定義と完成に関与した。研

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION