4.1.5 フォルクスワーゲン調査研究
フォルクスワーゲン調査では、いくつかの燃料と自動車の組み合わせのオゾン生成能や反応が研究された(Decker氏、その他、1996年)。この組み合わせのオゾン生成能は、85の特定された炭化水素および、アルコール、アルデヒドおよびケトンのエミッション成分を測定し、それらをその最大増加反応性値で掛け算した値で判定された。その合計値はひとつの自動車/燃料の組み合わせのオゾン生成能である。
4つの自動車の組み合わせは以下のとおり:
-従来のガソリン(SOK)、改質ガソリン(RFG2)およびアルコール燃料(M85,E85)を使用する過渡的低排出ガス自動車であるフレキシブルフューエルのフォルクスワーゲン・ジェッタ。
-ガソリン、改質ガソリン2、M85およびE85を使用する超低排出ガス自動車であるフレキシブルフューエルのフォルクスワーゲン・ヴェント。ヴェントは三元触媒、2次空気噴射および排気ガス再循環装置を装着している。この自動車はまた非触媒参考燃料としての機能のため、触媒なしでテストされた。
-ディーゼルおよびバイオディーゼルを使用できるディーゼル車パサート。
-天然ガスとガソリンのデュアルフューエル車である、ガス車ゴルフ。
測定は全て、連邦試験法の75テスト・サイクルに従って行われた。
触媒なしの参考自動車として複数燃料自動車ヴェントをテストするため、触媒は取り外された。この条件で連邦試験法のテストは3300mgO3/マイルという結果になった。この自動車は噴射システムと空燃比制御機能を装備していたため、この値はまだ走っている標準の触媒なし自動車のエミッションに比較すると低い値である。
異なった燃料技術の組み合わせである過渡的低排出ガス自動車、超低排出ガス自動車、ガス・エンジン、およびディーゼルのオゾン生成能はすべて、ガソリンを使用する参考(非触媒)自動車のオゾン生成能の15%以下であった。参考自動車のオゾン生成能は3300mgオゾン/マイルであった。異なった技術/燃料の組み合わせのオゾン生成能は図13に表示されている。
図13にあるとおり、オゾン削減の最大の効果は超低排出ガス自動車を使うか、圧縮天然ガスを使うガス自動車を使うことで得られた。改質ガソリンとM85を使う過渡的低排出ガス自動車の場合では、それぞれ15%と25%という更なるオゾン生成能の削減が可能である。E85を使用した過渡的低排出ガス自動車はガソリンを使う過渡的低排出ガス自動車と同じオゾン生成能を持っている。
超低排出ガス自動車の組み合わせでは、ガソリンから改質ガソリンRFG2あるいはM85への切り替えは小さいがプラスの効果がある。しかしながら、超低排出ガス自動車に使われた