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結論として以下のことが挙げられる。

-欧州においては米国と同様にガソリンの改質によって、炭化水素と窒素酸化物、および一酸化炭素のエミッションが2010年時点で約10%削減できる、またディーゼルの改質によって粒子状物質のエミッションは10-20%削減できると見られる。しかし同時に、ガソリンの場合は二酸化炭素が0.5-1.0%増加し、ディーゼルの場合は1-3%増加する。

-エミッションを減らすためには、燃料の改質よりも技術による手段の方がより有効でありコスト的にも効率的である。

 

2.6 自動車のエミッション:まとめ

排出ガスと蒸気エミッションは、自動車、テストの条件、および燃料タイプを含む多くの要素に依存し、燃料だけによる効果を判定するのは困難である。しかしながら、ガス燃料は毒性のエミッションレベルを減らすこと、および低温始動特性のため、いくつかの分野で明らかに利点がある。

この報告書では以下の事項を追記する:

-エミッション技術は公正な比較を行うために、使用された燃料に適合しなければならない。

-自動車技術の進歩は燃料の改質よリエミッションを減らすためにより重要である。

-より厳しいエミッション規制に対応するために、生産されるガソリン燃料自動車はさらにクリーンになってきている。

-自動車用代替燃料は一酸化炭素エミッションの低減につながる。

-ディーゼル燃料はガソリンに比較して一酸化炭素と炭化水素のエミッションが少ないが、窒素酸化物、粒子状物質およびアルデヒドのエミッションは多い。

 

 

 

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