第2段階
96年6月の執行委員会で、ORNLは、INNASと共に、第1段階の成果を受けての、多数の重要な研究を取り込むための第2段階を提案した。これにより、活動が98年1月まで継続された。
資料編に、第1段階後に行った研究を追加し、作成した最終報告書を紹介する。
4.2.2 自動車用先進燃料研究開発実施協定アネックス10
「新燃料の品質特性」
(Charactalization of New Fuel Qualities)
背景
自動車用液体燃料の性状は常に変化している。エミッションの削減や燃料の供給基盤を広げるために、新しい性状の燃料が導入されている。ガソリンと同じように、アルコールやエーテルも広く利用されている。副次的には、植物油なども燃料として議論されている。
多数ある燃料を評価するための標準的な試験は、もともと、純粋な燃料から生じる炭化水素のスクリーニングを行うために考案されたものである。このため、新しい成分をブレンドした燃料や添加剤を加えた燃料を用いた場合には、従来の試験方法では結果が違ってきてしまう可能性がある。
着火および燃焼の特性は、標準的な試験エンジン(例:CFR)を用いたエンジン試験で調べられる。しかしながらこれらのエンジンの技術は、最新のものではないため、そのエンジンに対応した燃料の性状も現在の燃料または代替燃料とはかけ離れている。例えば、すでに証明されていることであるが、セタンエンジンでは、着火改善がほどこされたアルコールの着火の特性が生かされない。
ディーゼル燃料の低温を評価する標準的な方法(例:コールドポイント、コールドフィルタープラギング)によって、必ずしも、新しい燃料または添加剤入りの燃料の実際の低温を示せるわけではない。
目的
標準的な試験と新しいディーゼル燃料の実際の品質特性との関連性を評価することが