目的である。新しい基準をつくるのではなく、新しい燃料の品質特性を評価する場合の、現在の試験方法の欠,点を示すことが目的である。
調査の対象となる特性は
・燃焼特性
・排出ガスに与える特性
・低温での運転性と安定性
・ディーゼル燃料の潤滑性
活動の内容
試験に用いられたディーゼル燃料の種類は以下の通りである。一部の燃料は、着火促進剤を用いた場合と用いない場合で試験が行われたと低温時の潤滑性向上剤も調べられた。
基本の燃料
1)CEC基準燃料
2)北米ASTM2-D軽油
3)スカンジナビア低エミッション軽油
4)トール油メチルエステルを含む軽油
5)エタノールを含む軽油
6)エタノールおよびなたね油メチルエステルを含む軽油*)
基本の燃料にセダン価向上剤を添加したもの**)
基本の燃料に低温時の潤滑性向上剤を添加したもの
*)スウェーデンの要望による
**)スウェーデンの要望による
燃焼特性の試験は、大型および小型のディーゼルエンジンで平行して行われた。様々なブレンド燃料の噴射と燃焼の特性は、熟発生率を含めたシリンダー圧力の分析を通じた評価で行われる。シリンダー圧力は、燃料の燃焼特性によって決まる。シリンダー圧力と熱発生率の分析の結果は、従来の燃料について得られた結果やCFRエンジンで調べられたセダン価と比較される。
負荷サイクルは、いくつかの初期試験が行われた後に選定された。また、測定対象となった排出ガスは、一酸化炭素、炭化水素、窒素酸化物、二酸化炭素などである。
試験エンジン1機と自動車1台を用いて、様々な燃料の低温時の性能が調べられた。試験温度は、各燃料の低温特性(コールドポイント、CFPP、SFPP)付近に調整され、最低の運転温度に到達するまで温度を変え、実際の運転における限界が試験された。さらに、最低運転温度での排出ガス測定も行われる。
HFRR法(High Frequency Reciprocating Rig)によって、基本燃料の潤滑性も調べられた。
成果と報告書
初回の結果は、96年6月26〜28日に開催される第20回執行委員会に提出された。最終報告書は97年2月に作成された。
この翻訳を資料編に掲載したので参照されたい。