今後、事務局がこれらの議論をまとめ、草案の基盤づくりを進める。国際的なレベルの運輸部門の活動をより効率化するための取組みは、ますます活発化すると期待される。
3.3 ワークショップ:道路貨物輸送における燃料効率の改善に向けて
道路貨物輸送における燃料消費、CO2排出は急速に増加しつつあり、車両単体における短期間での排ガス低減は限界に到達しつつある。IEAでは、従来より行ってきたエネルギー・環境に関する技術開発についての調査研究の他に、今後、増加が見込まれる道路貨物輸送における燃料消費、CO2排出を抑制するための車両の使い方を含め種々の検討が開始されている。
空荷運行の削減等によるトラックの有効活用及び輸送システム・メカニズムの変更によりCO2排出、燃料経済性はさらに改善の可能性がある領域である。
このワークショップでは、貨物輸送管理者や運転手が実施可能な貨物輸送サービスにおけるシステム面あるいは業務面での燃料消費改善領域に着目した。これには、運行時の燃料消費管理、燃料消費比較、ルーティング、車両購入時の燃費表示、メンテナンス及び車両モニター、運行モニター等が含まれる。急速に発展している情報技術は、これらに関するモニタリングや効率の良い走行維持の取組む際により大きな役割を担いつつあり、このワークショップでは、エネルギー節約に関する運行経験実績、情報技術の役割、エネルギー効率改善策、その障壁、自動車メーカー、輸送会社及び政府プロジェクトの内容、この領域での政府や公共機関の役割について協議を行った。
このワークショップは、欧州運輸大臣会議、OECD、IEAの共同開催であり、今後、運輸部門における燃料消費、CO2排出抑制のため、このような活動の促進が期待される。
以下に、このワークショップで得られた主要な点を報告する。
(1)開催場所
IEA本部(フランス パリ)
(2)開催期間
平成11年2月24日(水)
(3)参加国及び参加者
/議長/Mr.Jack Short(フランス)
Mr.A.C.Mckinnon(ヘリオットワット大学、英国)
Mr.Anthony Ockwell(OECD局長、科学・技術・産業担当)
Mr.Patrick Chomette(VDO Kienzle、フランス)
Mr.Don Lancaster(クアルコム、フランス)
Mr. Per Adamsson(ボルボ、スウェーデン)
Mr.Paolo Riva(IVECO、イタリア)
Mr.Carmen Difiglio(IEA議長)
Mr.Wilem M.J.A.Bruijn(INTEXO、オランダ)