2.4 今後の動向
この実施協定では、電気自動車、ハイブリッド自動車に関する技術、エネルギー・環境に与える影響、導入に関する調査等が行われている。昨今の電気自動車の普及状況から、導入に関する障害についての関心が高まっている。この協定でも、各国で実施した市場導入プログラムに関する問題点をまとめ、各国で共有して、有効活用しようという動きがある。
低公害車の普及促進は、運輸低公害車普及機構の主たる事業であり、各国の電気・ハイブリッド自動車の市場導入に関する詳細情報は興味があるところである。特に、運輸事業者への導入促進に関する情報が必要と考えている。以上の観点で、今後、このプロジェクトに関する具体的な提案がなされた時点で参加について検討する予定である。
アネックス8として、提案されているこの事業の概要を以下に紹介する。
[背景]
1997年米国オーランドで開催された執行委員会で、スイス政府は、新しいアネックスを提案した。これは、電気・ハイブリッド自動車のデモンストレーション・プログラムや政府が支援する市場導入計画を比較し、報告するというものである。
スイスは、政府による市場導入計画が進んでおり、大規模な例としてはメンドリシオでの取り組みが挙げられる。その他にも小規模の市場導入計画がスイス各地で行われている。スイス政府は、こうしたプログラムの経験をきちんとしたかたちで交換しあうことは大変に有益だと考えている。ある国でうまくいっていることは他の国でもうまくいくと思われるし、ある国で問題があることが分かっていれば、他の国がこれを回避できる可能性もある。
このような背景から、電気・ハイブリッド自動車のデモンストレーション・プログラムや政府が支援する市場導入計画を比較することを計画した。
アネックス8 活動計画概略
<はじめに>
ここ5年間、電気・ハイブリッド自動車は一般に広く知られるようになり、世界各国で、都市の環境汚染や地球温暖化問題の解決策のひとつとして重要な手段と考えられている。国レベルまたは地方レベルの政府が多数、フリートテストや市場導入、規制に関するプログラムに資金拠出しているし、公共的、政治的な側面からも今後その台数は増加すると考えられる。公共資金のうちのかなりの額がこうしたプログラムに充てられているが、今回提案するアネックスによって経験などの情報交換が行われれば、他国での問題を把握して自国での問題回避に役立たせることもでき、資金の節約が可能である。
アネックス8では4つのサブタスクを検討している。
<サブタスク1>電気・ハイブリッド自動車に関する政府補助のフリートテスト
目的
以下を対象とた報告書を2002年7月までに作成する。
・電気・ハイブリッド自動車のフリートテスト計画の指揮管理を担当する政府当局者