さらに、先端のディーゼルならびにオットーエンジンに対しては、動的挙動も含めたエンジンテスト(FIGE試験)も用いられる。
2]日本にも定常13モードがある。欧州13モードとの大きな違いは、エンジンの運転ポイントと重み係数である。
3]米国とカナダは、米国連邦試験法(US-FTP)を利用している。このモードは、エンジンのスピードやトルクの連続的な変化を測定するトランジェントモードである。試験結果は、各エミッション物質ごとにg/bhp.hで得られる。
こうした試験結果からも、運輸部門におけるトータルなエミッションや燃料消費量を算定することはできない。しかし、こうしたデータこそ、代替燃料の導入に際して重要となるものである。この場合にのみ、自動車用代替燃料が環境やエネルギー供給面で与える影響について適切な評価ができる。
このアネックス7は、自動車が通常走行する際の大気に与える影響についてのデータを確保することに一段の努力を払うべく、実走行のシュミレーションとなるようなモードがいくつか考案されている。
これらは全て、シャシダイナモによる試験方法である。ほとんどが動的挙動を含めたモードで、エンジンスピードをいくつか変えて行う。
中央ビジネス街モード(セントラル・ビジネス・モード)とオランダ都市バスモード(ダッチ・アーバン・バス・ドライビング・サイクル)の2つが良く知られている。この2つのモード(非公式)のエミッションは「mass/distance」単位で測定される。
活動計画
ディーゼルバス、圧縮天然ガス(CNG)バス2台、ジメチルエーテル(DME)
1. 文献調査
エミッションや燃料消費量に関する試験方法の影響について文献で分かっていることは何か。エンジン(車両)の挙動に影響を与え、燃料消費量はエミッションに変化が生じるようなパラメーターは何か、といった疑問がある。
(ディーゼルと比べた自動車用代替燃料の特性に焦点をあてる。)
パラメーターの例として、燃焼方式(理論混合比-リーンバーン、ディーゼルサイクル、オットーサイクル)がある。
こうした疑問に答えるための文献調査を行う。文献調査の結果いかんで次の活動の定義が決まる。ここでは、各試験の関係についの文献のレビューも行う。
2. 様々な技術の選定
ここでは、今後の試験に用いるバスの選定を行う。1台はディーゼルバス、1台は天然ガスバスになる。これらのバスは最新技術を用いたもので、かつ可能な限り、相互に比較できるものでなければならない。バスの重量、前面形状、ドライブトレイン部(ギアボックス、後軸)