背景
HD車(大型車、重量車)についても、燃費改善やエミッション低減のための新技術の導入の措置が必要となっており、世界中でこうした分野のデモンストレーションが行われてきている。
しかしながら、HD車についての調査研究は、方法や車両、燃料の違いから、(とくにエミッションの評価において)比較検討が難しいのが現状である。試験モードが必ずしも実際の走行を反映したものでないことも、試験結果の比較を難しくしている。
エミッション試験の結果と、実走行時のエミッション量の関係はほとんど知られていないため、環境影響を評価する際に、デモンストレーションの結果を利用することは困難となっている。
目的
様々なモード下ならびに実走行条件下で、各種の技術によるエミッションを調査することが目的である。これは、新しい自動車技術のトータルなエミッションを予測するのに寄与する。試験モード走行によるエミッションと実走行時のエミッションについても考察を加える。
活動の内容
ディーゼルバス、圧縮天然ガス(CNG)バス2台、ジメチルエーテル(DME)バス、ディーゼルバスを用いて、2段階に分けてエミッション評価を行う。
実走行には都市部や市街地、幹線道路が、エンジンダイナモ上の試験には米国のFTPモードや日本の13モードなどが利用される。
1]ECE R49(欧州13モード):13ポイントの定常モードである。
エミッションおよび燃料消費量をg/kWhで測定する。
また、1月には、欧州の規制当局がHD者向けの「ユーロ3」基準を承認した。
こうした規制については、新しい13モードが利用されると定常試験とは別に、この試験では3段階のエンジンスピードにおける「負荷段階(ロードステップ)」でエミッションを予測するとそれぞれエミッションの基準値がある。)