DSC 4/5/3(豪):ブラウンコールブリケットのBCコード付録Bへの新規取入れ
概要:この文書は、Brown Coal(Lignite)Briquettesをばら積みする際の要件の取り入れのためのBC Codeの改正を提案するものである。
1 Brown Coal(Lignite)Briquettesは、海上ばら積み運送によりオーストラリアから世界の多くの港に輸出されている。Briquettesは乾燥した石炭を圧縮された塊にすることにより製造される。
2 ばら積みされた場合、Brown Coal Briquettesは酸化し易く、その酸化現象は、船倉内の貨物の上の空間の酸素濃度を低下させる。また、この物質は自然発火の原因となる自己発熱を伴い、この自然発火は、可燃性ガスや毒性ガスの発生の原因となる。
3 オーストラリアは、こうした性質は、BC CodeにおいてBrown Coal Briquettesは独立のentryとするのに充分な理由になるという意見である。現在、Brown Coal Briquettesは付録Bの石炭に関する要件や注意事項に従って積付られている。船舶には、Briquette Cargoに関する追加の指示がなされている。
4 提案されるentryは、オーストラリアの30年にわたるBriquettesの運送経験に基づくもので、この経験の中には、7年間で50万トン以上のBrown Coal Briquettesを最大28,000トンで21回ドイツに輸出したことが含まれている。作成された注意事項と運送要件は、海上運送中に自然発火の事例が報告されていないことを含めて、経験上充分なものであることは明らかである。
5 付録は提案するBC Codeの新entryである。
小委員会に要請される行動
6 小委員会はBrown Coal BriquettesをBC Code付録Bに含めることを検討するよう要請されている。
付録-略
DSC 4/5/4(ポーランド):我が国の固体ばら積み液状化物質判別試験に関する追加調査
概要:ポーランドは我が国の液状化物質判別試験に関する追加調査を実施した。多数の方鉛精鉱及び銅精鉱試料について試験を実施した。元々の状態及び二つの粒径部分に篩い分けした試料の液状化可能性が判定された。結果はさらに、微細な粒子の精鉱の液状化可能性の評価法として液状化物質判別試験を用いることを支持している。
1 ポーランドにおいて、ダジニアのMerchant Marine AcademyのChair of Chemistryにより、我が国で開発した液状化物質判別試験の精鉱試料の液状化可能性の評価への適用についてさらなる調査が実施された。
実験
2 五つの精鉱について実験がなされた。二つは細かな浮遊選鉱による精鉱、二つは1995年にポーランド南部のBkowno及びTrzebiniaのOre ans Smelting Workにおいて採取された粗い方鉛精鉱、一つはCopper Ore Mining and Smelting Works "Polska Mied"in S.A.in Lubin in Polandからの細かな銅精鉱であった。試料は送付された状態のまま試験された。篩い分け試験が実施され、有効径D10が決定された。D10は通過重量百分率が10%となる粒径である。フローテーブル法及び我が国の貫入法による流動水分値が評価された。沈殿精鉱試料にはフローテーブル法は適用できず、我が国の貫入法によった。
3 液状化可能性はDSC 3/Inf.16によって計測された。排水前の水を入れた試料の水分値は、試料に加えた水の量を考慮し、我が国の提案文書(DSC 2/12/1)に従って計測された。排水後の水分値は、液状化物質判別試験用容器から平均的な試料を採取し、我が国の提案文書(DSC 2/12/1)に示された手順によって計測された。試料の重量は精密に計測された。そして試料は恒量に達するまで105度で乾燥された。
4 二つの水分値が評価された。頻繁に、特に異なる試料の比較において用いられる、湿った精鉱の重量に対する全水分値"w"。流動水分値は全水分値で表示される。乾操した精鉱の重量に対する正味水分値"w*"。この値は、飽和度を計算するのに必要である。
5 空の容器重量及びProctor C/Fagerbergのエネルギーレベルで締め固めした乾燥試料を含む容器の重量を計測する別の試験によって、乾燥時の比重量が決定された。試料を入れた状態で重量を計測する前に、水配管を外し、蓋及び上部円筒は外す。そして下部容器上に山となった試料は容器の上面に沿ってストレートエッジで切りとられた。締め固められた物質の入った容器の重量は20kgまでの秤で正確に計られた。空容器と精鉱で満たされた容器の重量の差は、1177.5cm3の体積を有する精鉱の重量である。締め固めた乾燥試料の乾燥比重量は、重量を体積で割ることにより得られる。締め固めた試料の乾燥比重量は、液状化試験において、一回の試験で決定することができる。空の下部容器の重量は試験の最初に計測され、そして試料は乾燥状態で締め固められた。次に水を入れ、そして次に水が過剰となった容器の上に山になった試料はストレートエッジで除去された。そして、湿った試料の排水が可能になった。容器の外の水は拭き取られた。排水後の湿った精鉱を含む下部容器の重量が計測された。平均的な試料が抽出され、重量は正確に計測された。さらに乾燥機に入れられ恒量に達するまで105度で乾燥された。湿った試料と乾いた試料の重量の差から水分値が計算された重量ベースで全水分値と正味水分値の両方が計算された。乾燥比重量は以下の式で計算された。(式は省略)
6 比重は比重瓶を用いて通常通り計測した。
7 間隙比は以下の式で計算した。(式は省略)