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5.2. 今後の課題

5.2.1. 一面剪断試験及び荷崩れ数値解析

次年度は、3種のニッケル鉱を用いて、一面剪断試験を実施する。試験結果に基づいて荷崩れの数値解析を行い、荷崩れ危険性からみた水分値のクライテリアを求める。これまでにも実施してきた実験・解析であり、試料の管理を的確に行えば、特に問題点は無い。

 

5.2.2. 最大粒径と水分値の関係に関する試験

一面剪断試験と同様に、3種のニッケル鉱を用いて、乾燥状態における通過重量百分率の計測と、一定の範囲の粒径(19 - 100mm及び6.7 - 19mm)の粒子が含み得る最大の水分値の計測を行う。特に問題点は無い。

 

5.2.3. 荷崩れ評価試験

5.1節で述べた試験法の案についてさらに検討し、必要な装置を設計・製作する。そして、本年度の実験に供したPomalaa鉱及びBoakaine鉱と合わせて、次年度一面剪断試験等に用いる3種類のニッケル鉱、計5種類のニッケル鉱を用いて、試験法の完成及びクライテリアの設定のための実験を行う。留意すべきポイントは以下の通り。

(1) 締め固め方法の検討

基本的には、Proctor A法に相当する締め固めを行う予定であるが、作業の量が現実的で無い等の問題があれば、締め固め方法についても実験的研究を行う必要がある。

(2) 水分調製から円錐貫入試験までの時間の検討

4.4.2節で述べた通り、代表的試料については、水分調製からの時間を変えて、何回か円錐貫入試験を実施してみる必要がある。

(3) 一つの試料に関する実験回数の検討

代表的試料について、多数回の実験を行うことにより、荷崩れ評価試験に必要な一試料当たりの試験回数及び円錐貫入力の代表値の取り方を決定する必要がある。

(4) 試験に要する時間や作業量の低減及び見積もり

試験に要する時間を短縮し作業量を減らすためには各種の工夫が必要であるが、特に、円錐貫入試験を実施する度に行う作業である「モールド内の試料の除去」の方法については、モールドの設計の段階から充分に検討する必要がある。

 

 

 

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