(ニ) プレナリーにおける議論(WGの報告後)
試料採取の場所と時点について議論がなされ、試料採取は荷役に先だってなされるものであることが改めて確認された。即ち、試料は船倉で採取すべきとのカナダの意見は採用されなかった。
MSC/Circular案においては、規則の本文について言及する代わりに、規則の解釈(MSC 79(70))について言及することとなった。
(ホ) 今後の取扱い
この密度計測法に関するMSC/Circular案は本年5月に開催される海上安全委員会(MSC 71)に送られ採択される予定である。内容をさらに検討する必要がある。
6] 液状化物質判別法
(イ) 経緯、主な提案文書及び日本の主張
日本は、液状化物質の範囲を明確にするため、固体ばら積み貨物が液状化物質か否かを判定するための試験法を開発し、これをMSC/Circularとして回章するよう、第2回会合に提案した(DSC 2/12/1)。前回会合においては、ポーランドが方鉛鉱を用いて日本が開発した試験を実施し、日本の提案を支持した。また、カナダは、日本提案について幾つかの問題点を指摘した。
本事項においては、主として以下の提案について審議された。
(i) DSC 4/5/4(ポーランド)
日本が開発した試験法(一部仕様が異なる)を用いて追加実験を実施し、試験法の有効性を指摘している。
(ii) DSC 4/5/5(日本)
前回会合における指摘を受けて、MSC/Circular案を修正するととに、判定法の必要性及原理を説明している。
(ロ) 審議結果
初日のプレナリーにおいて、議長からの経緯の説明の後、ポーランド及び日本が提案文書の説明を行った。オランダは若干のEditorialな修正がある旨を述べ、追って日本に修正点を伝えた。他に意見は無かったため、WGでMSC/Circular案を作成することとなった。
WGにおいては、判定法の必要性が問題となり、また、充分な試験が行われていないとの懸念が示された。日本は説明に努めたが、必要性に関する充分な理解が得られず、WG議長及び小委員会議長の判断により、再びプレナリーに戻って審議することとなった。