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(2) 概況

今回会合の当初の課題は、IMDGコード様式変更作業を完了させ、新コード案をDSC 4へ提出することであったが、危険物リストを含めて新コードPart1からpart7までの最終読合わせ(second reading)には着手するにいたらず、DSC 4への提出ができないこととなった。したがって、グループは今後DSC 5への提出を目標に作業を進めることとし、1999年9月後半2週間及び2000年春DSC 5の翌週1週間の会期で中間会合開催の承認をDSCを通じてMSC 71に要請することとした。作業が遅れた理由は、予想以上に作業量が多いこと、容器包装方法(Packing Instruction)等の国連勧告との整合が順調に進まなかったこと、コードの強制化が2001年には実現しなくなったこと、等であると思われる。

(3) 審議の概要

( )内の数字は、DSC 4/3のparagraph numberを示す。

1] IMDG コード様式の変更関連事項:

(12) グループは、危険物リストを除いてコードのPart1からPart7までについて第1回目の検討(First reading)を終了した。また、Part 7 (transport operation) については詳細な検討を行った。現コードの総則第12節(コンテナによる危険物の運送)及び第17節(Ro-ro船による危険物の運送)は同一の章に編集することとした。

(13) 危険物に関連する事故時の特別要件に関する章について、グループはこれらの要件が特定の種類の若干の危険物のみを取り扱う故に独立した章立てとするのは不適当であるとの合意に達した。この関係から、7.9章の関係部分とEmSの一般規定のうち若干の規定を7.3章(防火)に組み合わせた。

(14) 事故の場合に従うべき緊急措置を誰が提供すべきかの問題が検討されたが、EmSは勧告でありIMDG コードの一部ではないとの結論に至った。したがって、荷送人が危険物の運送を申し込む場合には、適切な緊急応答情報を提供することが要求されている。

(15) 7.7章(化学的安定性)は、7.1章(積載方法)に合併された。

(16) グループは、管理温度、非常温度及び自己促進分解温度(SADT)の定義を国連勧告1.2章に加える検討を国連委員会に要求することとした。

(17) 国連勧告では管理温度が有機過酸化物について規定されているが、一方IMDGコードは一般的に物質について規定されている。グループは、国連専門家委員会がこの問題を取り上げることを提言する。

(18) はしけ運搬船に関する章を検討する際に、個品危険物の取扱いはIMDGコードによって明らかにカバーされているが、はしけへの貨物のばら積みがBCコードへの適合が要求されるか否かが明らかでないことが分かった。小委員会に本件を検討することを要請する。

 

 

 

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