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【注5】 引火性のガス及び蒸気を発生するおそれのある危険物を冷凍装置付きのコンテナにより運送する場合には、万一運送中に当該危険物がコンテナ内部に漏洩した場合の引火の可能性についても十分な検討が必要である。

【注6】 冷凍装置付きのコンテナは、通常食品類を運送するために使用されることが多いという観点から、運送後の汚染の有無の確認には十分な注意を払う必要がある。

 

3.2.1.14 同一のコンテナ内の隔離要件についての規定(第22条の5);危険物の隔離

一 品名の異なる危険物又は危険物と危険物以外の物質が、相互の作用により発熱し、ガスを発生し、腐しょく作用を起こし、その他危険な物理的又は化学的作用を起こすおそれがある場合は、同一のコンテナに収納してはならない。

二 第14条の規定により相互に隔離しなければならない危険物は、同一のコンテナに収納してはならない。

【注】 告示別表第1〜第8の隔離の欄にも、隔離に関する基準が規定されている場合があるので注意が必要である。

 

3.2.1.15 危険物を運送する船舶の要件(第22条の11);防火等の措置

危険物(病毒をうつしやすい物質及び放射性物質等を除く。以下この項において同じ。)を積載する貨物区域(危険物をばら積みする区域を除く。以下この項において同じ。)を有する船舶(小型船舶(国際航海に従事しない総トン数20トン未満の船舶をいう。)を除く。)には、運送する危険物の分類又は項目及び当該危険物を積載する貨物区域の種類に応じ、危規則別表第1及び第2に定める防火並びに火災探知及び消火の措置(以下「防火等の措置」という。)を講じなければならない。

 

3.2.1.16 危険物運送船適合証(第22条の12)

1 前3.2.1.15項の該当船は、船舶安全法第5条の検査を受け「危険物運送船適合証」の取得が義務付けられている。

2 船長は、危険物を運送する場合は、危険物運送船適合証を船内に備えておかなければならない。

3 船長は、危険物運送船適合証の交付を受けていない船舶により危険物を運送してはならない。

4 船長は、第一項により指定された条件に従って危険物を運送しなければならない。

5 告示で定める外国の政府が外国船舶に対して交付した危険物の運送に関する適合書類は、第1項に規定する危険物運送船適合証とみなす。

6 国際航海に従事する船舶の船舶所有者は、危険物運送船適合証の英訳書の交付を受けることができる。

 

3.2.1.17 国際航海に従事する自動車渡船による危険物の運送(第22条の10の2)

平成3年5月に開催されたIMOの第59回 海上安全委員会(MSC 59)においてSOLAS条約第VII章が改正され、自動車等に危険物を積載して自動車渡船により運送する場合に自動車等危険物明細書を船長に提出すること等が規定された。

 

 

 

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