●構造等の基準
1) 当該危険物の運送に十分耐える構造及び強度を有するものであること。
2) 扉の錠は、緊急時に遅滞なく解放できるものであること。
(2) 冷凍装置付きのコンテナにより危険物を輸送する場合は構造等の基準によるほか、その冷凍能力等について告示(第16条)で定める基準によらなければならない。
●冷凍能力要件
1) 自己反応性物質、関連物質、有機過酸化物(温度管理が必要なものに限る。)を収納する場合;
1] 外部の温度が55℃を超える場合に、収納する危険物を最高運送温度に維持できる能力を有すること。
2] それぞれ独立した動力源から動力を供給することができ、かつ、1つの冷凍装置により温度維持ができる能力を有する2つ以上の冷却装置を備え付けていること。ただし、周囲の最高温度が最高運送温度より少なくとも10℃低い場合には1つの冷却装置とすることができる。
3] コンテナの熱透過率は、0.4 W/m2K未満であること。
4] 収納する危険物の非常温度に5℃を加えた温度よりも、低い引火点の危険物を収納するものにあっては、内部に取り付けてある電気器具は防爆型のものであること。
5] 外部の電源から給電されるものにあっては、電路が甲板下積載の場合は国際電気標準規格529に基づく外被構造の保護形式を示す表示記号(以下「IP」)が55のプラグにより、甲板上積載の場合はIPが56のプラグにより、コンテナに接続されていること。
6] 2つ以上の温度計測装置が備え付けられており、そのうち1つは温度の変化を連続して記録できるものであること。
7] 25℃未満の最高運送温度で運送される場合にあっては、最高運送温度以下の所定の温度に達したときに、可視可聴の警報を発する装置を備え付けていること。
8] 冷凍装置の運転手引書及び予備品を備え付けていること。
2) 引火点が23℃未満の危険物を収納する場合;内部に取り付けてある電気器具は防爆型のものであること。
【注1】 平成3年1月1日以前に運輸大臣の指示を受けたコンテナについては、当該指示が効力を有する限り、改正後の規定は適用しない旨、附則で定められている。
【注2】 冷凍装置付きのタンクコンテナにより危険物を運送する場合には当該規定は適用されない。
【注3】 前述の第19条第1項の規定により、米国又は英国運輸省の許可がある場合には、告示で定める基準によらないことができる。
【注4】 管理温度、非常温度の定められている危険物を冷凍装置付きのコンテナ(及びタンクコンテナ)により運送する場合には、積付け場所、冷凍装置が故障した場合の措置、運送中の温度管理等につき、船積み前船長と十分打合わせを行う必要がある。