3.4 臭素酸カリウムに関する調査研究報告
(1) 参考資料
1]別添、資料 No.8 :「市販・臭素酸カリウム粒度分布調査結果」
2]別添、資料 No.9 :「臭素酸カリウムの粒度別の燃焼時間」
3]別添、資料 No.10:「光学顕微鏡による篩いわけ後の臭素酸カリウム写真」
4]別添、資料 No.11:「各社臭素酸カリウムの測定値と国連参考値の比較」
5]別添、資料 No.14:「3社臭素酸カリウムによる測定値の比較」
(2) 基準物質である臭素酸カリウムについて3社の試薬メーカー品から特級試薬を選択しセルロース代表としてのワットマンCF-11との組み合わせにより、測定値の比較を行った。
また、K化学製臭素酸カリウムを代表として粒度別の試験を実施し粒度分布と燃焼時間との相関を調査した。(資料 No.9 参照)
1]3社試験結果に差異が見られた、粒度分布調査(資料 No.8参照)との比較が必要であるが、結果に片寄りが見て取れた。
割合ではなくK化学の値に約10秒プラスするとJ化学の値となる。K化学製臭素酸カリウムのほうが分布が小さい方にずれており、その影響と推測される。W純薬の30回の平均値は(122-67-17秒)であり粒度分布から見ると一番大きい値になると考えられるが、データは両社の中間に位置する。分布の差は僅かでありデータに影響する程ではなかった。
2]国連参考値に一番近いのはK化学製臭素酸カリウムを使用した測定であったので、国連値との片寄りの主たる原因は臭素酸カリウムの粒度とも考えられるが、基準物質との比較試験であり国連参考値に無理やり近づける必要は無いと考えたい。
(3) 粒径150〜300μmの間で取り出した、3社の臭素酸カリウム写真の観察、調査。
(資料 No.10 参照)
1ロットの比較であるが、写真から判断してW純薬とJ化学は近似しているが、K化学
は粒度の小さいものが多く見受けられた。
(4) 粒度分布の違いによる測定結果は、0.18mm以下において有意と感じられた。この粒度分布部分の量は非常に少なく、削除しても損失は少ないので、測定精度を上げるためには0.30〜0.21mmの臭素酸カリウムを選択して使用することもひとつの手段であると考えられる。
3.5 各種物質(W純薬:試薬特級)とワットマンCF-11の燃焼試験結果。
国連オレンジブックに例示されている各種物質について、規定混合比での比較測定を行ったデータを記述すると共に、問題点を報告する。
(1) 別添、資料 No.17:「各種物質(W純薬:試薬特級)とワットマンCF-11との燃焼時間」