日本財団 図書館


である。要介護高齢者の要介護費用と負担は重いから、収支つりあわなくて生活困難な高齢者の割合について、大都市では重度要介護高齢者と軽度要介護高齢者は各18.7%、5.4%である(表5)。1995年に実施された国民健康保険は長期介護の経済的負担を緩めているが、その給付項目のなか病院の慢性用ベッドは含められているが、ナーシングホーム及び在宅ケアの給付がない。この制度の下で、結局介護の多くの財源はやはり高齢者とその家族に依存されているから、経済状況の悪い人はサービスを利用することができず、長期介護の提供の公正性と使いやすさが疑われる。

 

表5 台湾地域大都市高齢人口の経済状況-性別・年齢別・健康状況別

077-1.gif

註:ADLは入浴、着替え、食事、寝起き、立ち、座り、室内で動く、トイレヘ行く等の項目をさす。IADLはと日常用品の購買、金銭管理・支払い、一人で入浴、一人で交通機関を利用、200〜300メートルを歩く、うちの周辺で重い仕事をする(溝、窓の掃除)、床の掃除・茶碗洗い・ごみ捨て等軽いことをする、電話をかける等の項目をさす。

1、困難はない:以上の項目をするのは困難はないこと。

2、やや困難:以上の項目のなか1つ以上は困難。

3、とても困難:以上の項目のなか1つ以上やや困難あるいは全然できないこと。

資料:表2と同じ

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION