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5. 老人福祉施設

 

大邱市の老人福祉施設は、老人福祉法(1997年8月22日改訂)によって次のとおりである。

1)老人住居福祉施設:無料養老施設(5個所:定員458人。現在の入居者は307人で67.0%)、その他実費養老施設、有料養老施設、実費老人福祉住宅、有料老人福祉住宅がある。

2)老人医療福祉施設:無料老人療養施設(4カ所:定員234人。現在の入居者は175人で74.8%)、実費老人療養施設(1カ所:定員50人。現在の入居者は44人で88.0%)、有料老人療養施設、老人専門療養施設(ちほうセンター1カ所:定員146人。現在の入居者76人で52.1%)。その他有料老人専門療養施設、老人専門病院がある。

3)老人余暇福祉施設:老人福祉会館(1カ所)、敬老堂(904カ所)、老人教室(14カ所)、老人休養所がある。

4)在宅老人福祉施設:ホームヘルパーステーション(2カ所)、デイサービス・センター(1カ所)、ショートステイ・センターがある。

5)その他:老人ホーム(12カ所)、敬老食堂(無料給食所:6カ所)がある。

 

6. 敬老孝行精神の昴揚

 

政府は毎年5月8日を“親の日”、10月2日は“老人の日”と定め、親の恩恵に感謝し、老人を尊敬する気風を醸成し、韓国の伝統的美風良俗である敬老孝行思想を継承発展させている。政府では親を手厚く扶養し老人を尊敬して、他の人の模範となる全国の孝行者を大々的に発掘し表彰している。

敬老優待制度は1980年から70歳以上老人に対して、鉄道、入浴等8つの業種に優待制度が勧奨されていたが、1982年からは65歳以上の老人に拡大する一方、優待業種も市内バス、劇場等の5つの業種が追加され13の業種に対して実施した。しかし、この制度が政府の支援より民間団体の負担だけで実施されているゆえに、乗車拒否、不親切等の社会問題をひきおこす現象が現れている。

それで、1990年から政府が財源を負担して、1996年からは老人乗車券を地方費として全額現金で支給している。また、鉄道・地下鉄・公園・博物館利用料金等の割引制度を1996年からは航空機・船舶にまで拡大した。

 

 

 

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