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表2-31 自分の健康が移動理由である者の状況

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性別で比較すると、男性、女性ともに転入者、転出者で健康が理由である者の割合が大きく、対象者全体でみた場合と同様の傾向がみられた。年齢階級別で比較すると、75〜79歳、80〜84歳、後期高齢者では転入者、転出者で健康が理由である者の割合が大きかった。老研式活動能力指標との関連をみると、いずれの者も健康が理由である者の方が得点が低い傾向がみられた。健康理由の有無別にグループ間比較すると、転入者、転出者で健康が理由である者の得点が低かった。介助の必要度との関連をみると、いずれの者も健康が理由である者の方が得点が高かった。健康理由の有無別にグループ間比較すると、転入者、転出者で健康が理由である者の得点が高かった。したがって転入者、転出者は市内転居者と比較して、健康が理由である者の日常生活能力が低いことが示された。傷病の有無との関連をみると、いずれの者も健康が理由である者の方が有病率が高かった。健康理由の有無別にグループ間比較すると、健康が理由でない者では転出者で有病率が低かった。

以上の結果から、転入者、転出者では、自分の健康を理由として移動した者は実際に悪い健康状態にあり、移動理由としての健康が、意識の上でも、実際でも重要な要因であることが示された。

 

 

 

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