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性、年齢との関連では、いずれの者も、女性、年齢が高い者の方が介助の必要度の得点が高かった。

性別で比較すると、男性ではグループ間で得点に差はみられなかったが、女性では市内転居者の得点が低い傾向がみられた。年齢階級別で比較すると、全ての年齢階級で市内転居者の得点が若干低く、特に後期高齢者においてその傾向は顕著であった。

 

3. 傷病の状況

 

表2-3に傷病の状況を示した。現在、何らかの病気をもっていると答えた者の割合は、転入者77%、転出者73%、市内転居者80%で、転出者の有病率が低い傾向がみられた。

傷病を有する者について、その病気の種類を設問した。いずれの者も、高血圧の者の割合が最も大きく、ついで関節炎・神経痛、心臓病の順であった。病気の種類別に有病率をグループ間で比較すると、転入者の高血圧、心臓病の有病率が高く、転出者の高血圧、胃腸病、糖尿病、関節炎・神経痛の有病率が低く、その他の疾患の有病率が高かった。

性との関連では、転入者では有病率の性差はほとんどみられなかったが、転出者、市内転居者では、女性のほうが有病率が高い傾向がみられた。また年齢との関連では、いずれの者も前期高齢者(65〜74歳)の方が後期高齢者(75歳以上)よりも有病率が低い傾向がみられた。女性や高齢の者ほど有病率が高いのは一般の高齢者と同様の傾向であり、傷病の罹患状況に関しては、居住移動した高齢者と一般の高齢者との間に大きな違いはないことが示された。

性別で比較すると、男性では転出者の有病率が若干低く、女性では市内転居者の有病率が若干高かった。年齢階級別で比較すると、65〜69歳で市内転居者の有病率が若干高く、75〜79歳で転出者の有病率が低く、80〜84歳で転入者の有病率が若干高く、85歳以上で市内転居者の有病率が若干低かった。また前期高齢者では市内転居者の有病率が若干高く、後期高齢者では転出者の有病率が若干低かった。

 

 

 

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