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(3) スタータは作動するがエンジンが始動しない場合(燃料系統以外の原因)

 次に燃料系統には異常がないが、エンジンが始動しない場合について考えてみます。

?エンジンが冷え過ぎている。

 温暖な地方では余り心配することは有りませんが、気温が−5℃以下になる地方では、エンジンが冷え過ぎていて始動しない場合があります。その場合にはグローブラグ(予熱装置)を使用してエンジンを暖め、始動を容易にすることができるようになっています。グローブラグの機能が悪い場合もありますので注意して下さい。

?圧縮圧力の低下。

 シリンダの磨耗、ピストンリングの磨耗・折損や固着、吸排気弁の損傷や調整不良により発生します。エンジンオイルの管理が悪いか、相当長期間エンジンの開放点検・整備を行っていない場合などに起こります。
 この場合にはピストンよりのガスの吹き抜けなどを伴いますので判断できます。エンジンにはエアーブリーザ・パイプがあり、エンジン内部のガスを外部に排出するようになっていますので、時々ガス噴出の有無に注意して下さい。
 エンジンオイルの管理不良、部品の材質不良、長期間点検・整備を行っていない等いろいろの原因によりますので業者に相談して下さい。

 

 

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