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(6) 波浪の中での変針

 荒天航行中、不用意に波頂や波の下り斜面で、船首を回頭させるのは非常に危険です。回頭する場合、波浪を十分に観察し、船体が安定した状態で回頭できる時期を選び、舵と速力を上手に利用し回頭します。

※注意事項

? 大波が通過した後、次の波の状態を観察し波高が小さければ増速しながら、素早く回頭します。この場合、一気に増速せず波の状態と船体の安定度を見極め速力を調整します。

? 大角度の回頭は危険です。舵角は小角度で大舵は取らないよう操舵します。

? 追波の場合、比較的波長の長い波を選び、大波をやり過ごした直後に回頭します。

? 横波の場合、上り斜面を利用し回頭します。

? 河口や狭い港の出入口は、予想を上回る大波が発生します。変針及び出入港には、細心の注意が必要です。

 

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