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フィットネス向上の科学 1998?体育科学 第27巻?

 事業名 日本人の体力向上に関する調査研究
 団体名 体育科学センター 注目度注目度5


高齢者の歩行能力に関する体力的・動作学的研究(第1報)
-自由歩行における足運びについて-

淵本 隆文  長谷川 淳  金子 公宥


Physical fitness and walking ability of the elderly
I. A kinematic analysis of foot movement during walking

Takafumi FUCHIMOTO, Jun HASEGAWA and Masahiro KANEKO


 Foot movements and excursion of the body's center of mass (COM) during normal walking were analyzed three dimensionally using the DLT method. The 80 subjects consisted of 15 elderly men (64-87 years), 29 elderly women (62-82 years) , 20 young men (18-26 years) , and 16 young women (18-26 years) . Walking at the most comfortable speed (normal walking) was filmed using two digital video cameras at 60 fps. The time course of foot movement and excursion of COM were analyzed on the sagittal and horizontal planes using a computer. The walking speed of the elderly group was significantly lower than that of the young group due to shorter step length. The shorter step length of the elderly group was strongly effected by stature. There was no difference in step length or cadence at the same walking speed between the elderly and young groups when differences in stature were considered. In the sagittal plane, the minimal height of toe clearance during mid swing was significantly higher in the elderly group than in the young group, and the vertical excursion of COM was significantly greater in elderly men than in young men. In the horizontal plane, elderly men showed a greater foot angle (out toeing) , whereas elderly women showed a narrower step width than the younger groups.
(Rep. Res. Cent. Phys. Ed. 27 : 109-118, 1998)


 自由歩行の速度は60歳付近から加齢に伴って顕著な低下を示す5,7,11,12,14)。この歩行速度の低下に直接関係す る歩幅と歩調については、その両方が低下する5,7,11,14,16)が歩調より歩幅の方が低下が大きい7,14)という報告と、 歩幅は低下するが歩調は低下しない2,3,5)という報告があるが、いずれも加齢による歩行速度の低下は歩調よりも歩 幅の低下の影響の方が大きいことを示している。山本ら17)は自由歩行における高齢女性の姿勢を分析した結果から、 キック直後における蹴り脚の股関節伸展が小さいこと、膝が伸びないこと、および踵着地時の足背屈が少ないことを 指摘するとともに、それらが歩幅低下の要因であると論じた。このような歩行動作の変化は、加齢とともに筋力、平衡機 能,柔軟性、敏捷性などの体力が低下する8)ために、歩行を慎重に行っている14)結果ではないかと考えられる。特に、加 齢に伴って平衡機能が著しく低下する8)ので、下肢動作の変化が、足運びや身体全体の中心である重心の動きにも影響 しているのではないかと予想される。
 高齢者の歩行動作を若年者と比較するとき、歩行速度や身長(脚長)の差が影響すると考えられる。Ferrandezら2)は、高 齢者は若年者よりも歩幅が小さく、両脚支持時間が長いが、若年者での遅い歩行でも同様の特徴がみられることから、高 齢者の歩行は正常(normal)であると報告している。高見と福井14)は、脚長差を考慮しても歩幅は60歳前後から減少する が、女性は男性より歩幅が小さいが、この差は脚長差の影響が大きいことを報告している。しかしながら、身長差は、歩行 速度や歩調にも影響することが考えられる1)。本研究では、高齢者の自由歩行における足と重心の動きを三次元的に分析 し、身長差と歩行速度を考慮して若年者と比較することによって、高齢者の歩行動作における特徴を明らかにしようとした。


大阪体育大学 Osaka University of Health and Sport Sciences


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