2.測定項目
郡部在住の男女を対象にした調査1では、主に脚伸展パワー(両脚)および最大等尺性膝伸展筋力(両脚)について測定を行い、都
市部在住の女性を対象とした調査2a、bでは、脚伸展パワー(両脚)を中心にした調査2aと、最大等尺性膝伸展筋力(片脚)を中心にし
た調査2bを行った。以下に、主な測定項目を示した。
(1)脚伸展パワー(調査1、調査2a)
下肢筋群の筋出力の評価項目として、(株)コンビ社製AnaeroPressを用い、脚伸展パワーの測定 を行った。被検者は座位で膝関節
を約90度にした状態から前方に全力で5回膝伸展動作を行い、上位2試行の平均値を各被検者の 値として採用した。
(2)脚筋力(調査1、調査2b)
(株)ヤガミ社製脚筋力計GF-300を用い、両脚(調査1)あるいは左右各脚(調査2b)の最大等尺性膝関節伸展筋力を測定した。被検者
は椅座位で膝関節を約90度にした状態から前方に全力で3回膝関節伸展動作を行い、最大値を各被検者の値として採用した。
(3)歩行能力(調査2a)
歩行能力については、10m直線歩行時間(秒)と10mジグザグ歩行時間(秒)、および3分間シャトル歩行距離(m)の測定を行った。10m
ジグザグ歩行に関しては明治生命7)の、3分間シャトル歩行に関しては木村ら6)の方法に、各々準拠した。
(4)その他の体力測定項目(調査2b)
脚筋力に加えて、背筋力、垂直跳び、反復横跳びの測定を行った。測定方法については、従来の方法11)に準拠した。
(5)日常生活動作遂行レベル、転倒調査(調査1,調査2a、b)
Yoshitakeら13)の方法にしたがい、6種類の日常生活動作(階段の昇降、椅子からの立ち上がり、バスなどの座席からの立ち上が
り、青信号中の横断歩道の横断、エスカレータヘの移乗、小さな水たまりの跳び越し)の遂行レベルと最近1年間の転倒経験の有無
の7項目について、質間紙により回答を得た。
(6)統計処理(調査1、調査2a、b)
各測定値はグループ毎に平均±1標準偏差で示した。2群間の平均値の差の検定にはt−検定を用い、統計的には5%水準以上を
もって有意とした。
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