? 考察
A 今回のサーベイランスにより在宅患者の年齢層が外来患者よりさらに高いことがわかった。これは、著者らの報告した、新潟県ゆきぐに大和総合病院の臨時往診患者の平均年齢、年齢分布とほぼ一致している。5)即ち、在宅医療対象者の中心が高齢者層であることを表わしている。しかし、今回の対象患者には、神経難病や外傷の後遺症、悪性腫瘍などのため、壮年で在宅医療を受けている人もあり、高齢者とは異なる医療への要求があるものと思われる。それらに対処するためには、診療所の機動的な在宅ケア体制と医師の幅広い知識・技術が要求される。
B 健康問題の数
1回のENCOUNTERにつき1.99件の健康問題が認識される。これは、プライマリ・ケアの外来と大差ない。在宅医療のENCOUNTERでは、外来診療と同じくらいの量の健康問題を扱っているものと思われる。