表1 尿失禁経験者のBMI別にみた膀胱尿量と排尿量の平均値
D.尿意と膀胱尿量・排尿量との関連
1) 健康な女子学生
健康な女子学生の膀胱尿量と排尿量との関係を、対象者の尿意の有無によって2群に分けて分析した。尿意の有無は、測定時に尿意があるかどうかを対象者に質問したが、尿意が「ある」と答えた者は37名(64.9%)、「ない」と答えた者は20名(35.1%)であった。
尿意がある群の膀胱尿量の平均値は139.7±83.3mlであり、排尿量の平均値は129.2±64.3mlであった。また、両者の間の相関係数は0.863(p<0.01)で,回帰式はy(排尿量)=0.666x(膀胱尿量)+36.132であった。これに対し、尿意がない群の膀胱尿量の平均値は106.9±67.0mlであり、排尿量の平均値は88.9±47.6mlであった。また、両者の間の相関係数は0.929(p<0.01)で、回帰式はy(排尿量)=0.676x(膀胱尿量)+16.062であった。
膀胱尿量と排尿量のそれぞれについて、尿意がある群とない群との間で平均値の差の検定を行った結果、膀胱尿量では有意な差はなかったが、排尿量は、尿意がある群が有意に高くなっていた。
表2 健康な女子学生の尿意の有無別にみた膀胱尿量と排尿量の平均値
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