尿失禁の経験については、18歳の時に経験があると答えた者が1名いたが、今回の研究を実施した時点で尿失禁である者はいなかった。ただし、排尿後に違和感があると回答した者が9名(15.0%)おり、そのうち3名(5.2%)は残尿感があると答えていた。起床から就寝までの排尿回数は,5回が18名(31.0%)ともっとも多く,次いで6回が14名(24.1%)、7回が12名(20.7%)などとなっていたが、頻尿である者はいなかった。また、就寝後の排尿は、「ない」と答えた者が53名(93.0%)で、「ある」と答えた者は4名(7.0%)であった。
2)尿失禁経験者
尿失禁経験者84名の年齢は33〜79歳に分布し、平均値は56.8±9.9歳であった。76名(92.7%)の者に出産経験があり、また31名(38.8%)の者に人工妊娠中絶の経験があった。
BodyMassIndex(BMI)の平均値は23.09±3.31で、健康な女子学生のBMIの平均値20.08±1.05よりもやや高かったが、正常範囲内であった。日常の生活のなかでの運動については、まったく運動していない者が27名(39.7%)、いくらか運動している者が17名(25.0%)、よく運動している者が24名(35.3%)であった。
尿路感染の経験については、33名(40.7%)の者が尿路感染を経験しており、その回数は1〜5回であった。
排泄に関係すると考えられる薬剤の服用については、利尿剤を服用している者が12名(14.3%)、女性ホルモンを服用している者が1名(1.2%)、排泄機能調整剤を服用している者が2名(2.4%)、抗生物質を服用している者が1名(1.2%)いた。
尿失禁については、現在は尿失禁ではないが、過去に尿失禁の経験がある者が31名(36.9%)、過去に尿失禁の経験があり、現在も尿失禁である者が53名(63.1%)であった。
起床から就寝までの排尿回数は、6回が15名(19.5%)ともっとも多く、次いで10回が14名(18.2%)、8回が13名(16.9%)、7回が12名(15.6%)、5回が11名(14.3%)などとなっており、10回以上の頻尿である者が18名(23.4%)いた。また、就寝後の排尿は、「ない」と答えた者が21名(26.6%)で「ある」と答えた者が58名(73.4%)であった。
前ページ 目次へ 次ページ
|
|