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?.まとめ

 群馬県の山間へき地において、どのような環境要因が痴呆症との関連において重要なのかを明らかにするため、60歳以上の全住民を対象とした日常生活習慣調査を行った。293人中278人(回答率94.9%)から回答が得られ、文部省コホートに比べて、身体活動度が高く、飲酒率・喫煙率が低いことが確認された。また、住民健康診査に参加した89名について脳血管障害の危険因子とされるHomocysteineや血管内皮細胞障害の指標とされるThrombomodulin(TM)とPAI-1を測定し、HomocysteineとTMに相関関係があることを見出した。

謝 辞

 ベースライン調査票に逐一記入していただいた長野原町応桑地区の住民各位、調査票の回収をはじめ、多大な御協力をいただいた長野原町役場保健福祉課およびへき地診療所の各位、検体の測定・統計解析に御協力いただいた自治医科大学神経内科、同大宮医療センター脳神経内科、地域社会健康科学研究所止血血栓、和歌山県立医科大学公衆衛生学教室の多くの先生方に感謝致します。
 本研究は日本財団補助事業による研究費の助成を受けて行なわれた。

Vi.文 献

 1)Nakahara T, et al. (eds): Public Health in Japan (1st ed).Japan Public
  Health Association, Tokyo, pp.17-25, 1995.
 2)国立社会保障・人口問題研究所(編):日本の将来推計人口−平成9年1月
  推計、 厚生統計協会、 東京、 pp.4-5, 1997.
 3)柄澤昭秀(編):痴呆の疫学と実態(1版)、中央法規、東京、1992.
 4)Roses AD: Genetic testing for Alzheimer disease. Practical and ethicalissues.
  Arch Neurol, 54: 1226-1229, 1997.
 5)村松 慎一、他:群馬県山間地域住民のアポリポ蛋白E遺伝子頻度および
  アポリポ蛋白E受容体結合蛋白の検討。日老医誌、34(3):196-201, 1997.
 6)de Jong SC, et al.: Endothelial marker proteins in hyperhomocysteinemia.
  Thromb Haemost, 78: 1332-1337, 1997.
 7)Boers GHJ: Hyperhomocysteinemia as a risk factor for arterial and venousdisease,
  A review of evidence and relevance. Thromb Haemost, 78:520-522,

 

 

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