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(4)給付上限管理へのICカード技術の適用

 介護サービス提供事業者はサービス実施時に要介護者が保有するICカードの情報より、給付可能なサービスポイント数や本人認証、介護履歴を確認し、サービスを実施する。レセプトの発行は要介護者の認証を受けた電子データを送付することで、レセプトの信頼性を高める。


図3-22 給付上限管理へのICカード技術の適用イメージ

?@ICカード技術
 現在、非接触ICカードについては、実用化や標準化が遅れていることもあり、製品仕様の定義・分類が統一化されていない。例えば、それぞれの企業・団体が独自の基準で、密着型・近接型・遠隔型等と区別しているが、必ずしも同一の尺度で分類されていない。介護保険導入時にはほぼICカードの標準化が終えていると思われるが(2000年までには国内の様式を統一する動きがある。)、本システムでは密着型ICカードを前提にシステムを構築する。
?AICカードの認証方式
 ICカードの不正使用を防ぐため、アクセス権の設定とアクセス制御方法の検討を行う。また、ICカード自体は、表面には被保険者の顔写真を掲載し、本人認証の暗号情報をあわせて持つものとする。
?BICカードヘのサービス給付(保険)点数情報の書き込み
 サービスごとの給付点数は、サービス実施時にICに追記する方式を採用する。これはやむを得ない事情でサービスが月をまたがる時に、給付点数の先取り方式(ICカードから給付点数を減ずる方法)では給付上限の弾力的な運用が妨げられてしまうためである。
?CICカード認証情報によるレセプト発行
レセプト審査の確実化のため、サービス提供事業者は、サービス実施時に要介護者のICカードより、ICカードリーダーに該当サービスを受けたことを証明する認証情報を受けとる。レセプトの発行はこの認証情報とともに国保連に送付することで、国保連でのレセプト審査事務の効率化を図ることにもつながる。

 

 

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