日本財団 図書館


表 2-13 情報システムの経済性評価における算定根拠(地方公共団体B)

評 価 項 目 算 定 根 拠
システム構築費
CSSの構築費用は合計で約12,000万円(ハード4,500万円、パッケージソフト3,900万円、ソフトのカスタマイズ、設置費用等の雑費3,600万円)であり、5年リース形態で処理し、毎月の支払いは254万円となっている。
新たに購入した8台の端末に関しては、20万円/台で算定し、10%の利率による3年リースとする。
内部における開発工数としては、ベンダーとの打ち合わせが170回行われており、1回の平均時間は2時間、参加者は情報システム部門から1名、原課1〜2(1.5)名である。
運用管理費
サーバのメインテナンス(ソフトの更新等)のためベンダーと通信回線で結んでいるが、ベンダーから地方公共団体Bにかけることになっているため通信コストはほとんど発生していない。
電気代は60万円/年、消耗品費はトナー等が主であり、200万円/年である。
プリンタの打ち出し及び打ち出した紙の封筒詰め作業を外部に委託しており、委託費用は約2,000万円/年である。(契約は従量契約である)
保守費用はハードが330万円/年、業務アプリケーションが460万円/年となっている。
CSSに関する教育はベンダーのサービスである。
情報システム部門の人件費
情報システム部門の職員は業務時間の半分を情報システムに関する業務に割いており、情報システムに割いている時間の8割、つまり、全体業務の4割を調査対象であるCSSの運用管理に割いている。
CSSに関する業務の内訳としては、ユーザー・サポートが5割、オペレーションが4割、ユーザーのニーズに応じた簡易アプリケーションの開発が1割となっている。
サーバのトラブルに関しては導入当初頻繁に起こっていたが、サーバを新しいものに交換してからはほとんどトラブルはない。トラブルが起きてもバックアップ・サーバを稼働するのに5分程度停止するだけで大きな停止はない。
情報システム部門の職員の自己研修として、OSやツールの研修に3人がそれぞれ3日/年参加している。
ユーザー部門の人件費
研修時間は、公式な研修を平均9.5時間/人、非公式な研修を平均1.5時間/人とし、これらの研修は3年間有効であるとする。
ユーザー部門での開発・オペレーション等に要する時間は、22分/人・月とする。
ユーザー部門でサポートに要する時間は、ピア・サポートを受ける時間が96分/人。月、ピア・サポートを行う時間が13分/人・月セルフ・サポートを行う時間を5分/人・月、情報システム部門に問い合わせる時間を95分/人・月とする。
FUTZファクタは、平均13.8時間/人・月とする。
情報システムにトラブルが生じる頻度は1.6回/人・月、トラブルにより業務が中断される時間は63分/人・月、中断による業務損失率は48.0%とする。また、トラブルで消去されたデータの復旧に費やす時間は31分/人・月とする。
その他
地方公共団体の職員人件費は『地方財政白書(平成10年度)』に出ている一般行政職員の全地方公共団体平均給与から算出する。人件費は1人当たり336,000円/月であり、8時間/日、20日/月勤務すると時間単価は2,100円である。

 

前ページ    目次へ    次ページ






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION