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表 2-11 情報システムの経済性評価における算定根拠(地方公共団体A)

評 価 項 目 算 定 根 拠
システム構築費
1996年度に整備されたパソコン21台、プリンタ21台及びソフトウェアのコストは5,756,670円である。
1997年度には、パソコン16台の導入と合計51台のパソコンのネットワーク化、グループウェア及びアプリケーションソフトの導入を行っており、そのコストは9,382,170円である。
コストが不明の14台のパソコンに関しては、20万円/台として算定し、上記のコストは10%の利率による3年リースとする。
情報系ネットワークでは業務アプリケーションの開発を行っていないので、開発の委託費は発生していない。
内部的な開発作業としては、地域情報化検討委員会の下部組織における検討作業が行われており、21名のメンバーで5回会議を行っている。会議の時間は2時間/回である。また、各部署の意見調整、導入後のグループウェアの設定、ネットワークの調整等のための、情報システム部門の工数として20人目を計上する。
運用管理費
現状では出張所等との接続は行われておらず、通信コストはかかっていない。
端末及びプリンタの消費電力を150W/時とし、8時間/日、20日/月稼働することとする。サーバは24時間稼働等の理由から消費電力を端末5台分とし、1KW/時の電力単価は20円とする。
トナー等の消耗品費としては情報システム全体で3,896,516円を計上しているが、主なコストは業務系ネットワークのトナー等によるものであり、情報系ネットワークにかかるコストはこの10分の1とする。
サーバの保守とヘルプデスクを外部に委託しており、このコストは年間58万円である。
端末に関しては保守契約を結ばずに保険をかけており、保険料は1996年度に導入した21台で年間27万円となっている。新しく導入した16台は保証期間である。なお、残り14台に関しては21台と同様の保険料を計上する。
研修費用はベンダーのサービスとなっている。
派遣パンチャーの年間費用は4,934,160円となっているが、これは業務系ネットワークに関する業務委託なので、情報系ネットワークのコストからは省く。
情報システム部門の人件費
情報システム部門の主な仕事としては、業務系ネットワークのオペレーション、設定修正と、情報系ネットワークのサポートであるが、情報系ネットワークに関する業務の割合は現状では低い。
ユーザーサポートはパソコンリーダー(各部署に任命)を中心に行っており、情報システム部門まで来る頻度は少ない。ユーザーサポートの時間は平均417時間/月である。
サーバは安定して稼働していることからシステム管理費等はほとんど発生していない。
情報システム部門では技術習得のため、ベンダー主催の講習会(無料)等に月に1日出席している。
ユーザー部門の人件費
研修時間は、公式な研修を平均13.9時間/人、非公式な研修を平均52時間/人とし、これらの研修は3年間有効であるとする。
ユー:ザー部門での開発・オペレーション等に要する時間は、57分/人・月とする。
ユーザー部門でサポートに要する時間は、ピア・サポートを受ける時間を43分/人・月、ピア・サポートを行う時間を26分/人・月、セルフ・サホートを行う時間を37分/人・月、情報システム部門に問い合わせる時間を22分/人・月とする。
FUTZファクタは、平均3.1時間/人・月とする。
情報システムにトラブルが生じる頻度は1.6回/人・月、トラブルにより業務が中断される時間は43分/人・月、中断による業務損失率は24.2%とする。また、.トラブルで消去されたデータの復旧に費やす時間は177分/人・月とする。
その他
地方公共団体の職員人件費は『地方財政白書(平成10年度)』に出ている一般行政職員の全地方公共団体平均給与から算出する.人件費は1人当たり336,000円/月であり、8時間/日、20日/月勤務すると時間単価は2,100円である.

 

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