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(3) TCO

 ユーザー1人に1台のパソコンを整備する民間企業が増加してきているが、このような環境整備に伴い、ユーザー・サポート業務が肥大化し、サポートの手間等も情報システムにかかるコストと捉えるTCO(Tota lCost of Ownership)という考え方が普及しつつある。 TCOとは、米国大手調査会社のガートナーグループが提唱したもので、「資産の購入、維持に要する直接的な支出のみならず、技術の習得、維持管理、利用を可能にするための人件費等も視野に入れた、何年間かのライフサイクルにまたがって精算された統合的な保有コスト」である。 ガートナーグループではTCOを、「資産」、「技術サポート」、「ユーザー部門の運用」、「管理」の四つの項目に大きく分類している。 ガートナーグループの試算によるとパソコン1台当たりの年間TCOは約12,000ドルである。
 このようなTCOという概念の普及から、昨今、TCO測定サービスを提供するベンダーも増えてきており、また、コストを単に削減するのではなく適正にするための指標としてTVO(Total Value of Ownership)を測定するベンダーも出てきている。


図2−2 ガートナーグループによるパソコンLANのTCOの割合と項目の概要

 

 

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