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 また、システムレベルから情報化を捉えると、その目的とするところが見えにくくなってしまうということもあります。例えば、「地域情報化」であるとか「行政情報化」という用語もよく使われていますが、インターネットの活用をはじめとする高度情報化の取組にあっては,地域情報化とは何か、行政情報化は地域情報化のなかでどのような役割を担い、その行うべきところは何かということが、今まであまり議論されずにきました。行政における情報化とは、行政に関わる多様な個別情報システムの総体として漠然と認識されているに留まっていたといえます。
 このような状況のもと、行動計画策定にあたっては行政情報化と地域情報化をその性格や特質によって明確に切り分け整理を図りました。

 情報化の推進においては、情報化を主導する行政と利益を受ける市民とのバランスを図りながら、総合的な視野から順次情報力をステップアップすることが必要であり、行政と地域がそれぞれ受け持つべき役割を認識しつつ推進されなければなりません。段階的な整備の推進において、最も重要なのは第一段階であり、それは行政自身の情報化であり、次に続くステップの土台となる部分だからです。

 

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