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第4章 アプリケーション構築手法の検証(福利厚生事業)

 本研究では、埼玉県の協力により、埼玉県で行われている福利厚生事業をモデルとして、アプリケーションの構築手法を検証した。
 そこで本章では、現状の業務分析からアプリケーション開発に至るまでの過程や、本研究において開発されたアプリケーションについて紹介する。

第1節事業の概要

 埼玉県の福利厚生事業(マイセレクション事業)の中に、プロ野球やJリーグなどの観戦チケットを配布する「スポーツ観戦事業」や、後楽園遊園地や東武動物公園などの施設利用券を配布する「レジャー施設利用事業」、美術館や劇場などの施設利用券を配布する「文化鑑賞事業」などがある。
 これらの事業の基本的な流れは、担当課が手配したチケットや利用券を職員に対して斡旋し、各職員は希望するチケットを担当課へ申し込み、担当課では申し込みのあったチケットを職員へ配布するものである。
 なお、チケットや利用券の性質によって、「抽選を伴うもの」と「抽選を伴わないもの」に大別される。つまり、プロ野球やJリーグなど、あらかじめ試合と確保されている座席数が決まっている施設は、抽選を行う必要があり、遊園地や動物園など、期間中いつでも利用できる施設は、抽選を行う必要がない。

1−1 抽選を伴う施設予約の流れ
 プロ野球やJリーグなど、確保されている座席数よりも利用希望者が多いと想定される施設は、各職員から一定の期間は申し込みだけを受け付ける。
 申し込み期間終了後に、確保されている座席数よりも利用希望者が多い場合は、抽選を行って当選者を決定する。
 以下に、抽選を伴う施設予約の流れを示す。

?@日程の確保
 プロ野球やJリーグなどのチケットの入手、あるいはレジャー施設との法人契約などにより、施設の利用日と座席数を確保する。

?A文書での通知
 確保した日程や利用可能人数を、職員に対して文書により通知する。なお通知内容には、受付期間などの情報が記述されている。

 

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