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第2節イントラネットの運用・利用準備

 本節では、イントラネットの運用・利用にあたって、事前に整備すべき環境や体制などについて述べる。
 イントラネットを導入する場合には、運用管理やメンテナンスなどについても、システム部門に任せきりにするのではなく、ある程度は利用部門で対応することが望ましい。これは、業務内容によっては、部門サーバや部門ネットワークなどの立ち上げが要望されることも予想されることから、こうした状況に対応するためにも部門管理者を設置し、利用者に近いレベルでの管理を行うことが望ましい。
 つまり、システム管理者と部門管理者双方の、役割分担と作業内容を明確にする必要がある。

2−1 利用環境の整備
 ここでいう利用環境とは、クライアントマシンを始めとするハード面のインフラ及びネットワーク環境を指す。具体的には、以下にあげる3点について、策定された導入計画に従い、システム管理者が統轄して整備を進める。

(1)クライアントマシンの調達と配布
 クライアントマシンの導入方法は、年次計画に基づき複数年で整備を進める段階的整備と、1ヶ年の間に全庁的に利用環境を整える一括整備とに大別され、地方公共団体の規模や予算額などを考慮して、より適した方法が選択される。段階的整備の場合には、受容度の高い特定部門に対して先行的に導入し、徐々に部門を広げる方法と、各部門に均等に配置していく方法などが考えられる。
 段階的整備、一括整備のいずれの場合も、クライアントマシンの各部門への割り振りとIPアドレスの割り振りは、システム管理者の管理下で行い、実際の配布や設置は、主に部門管理者の管理下で行われる。
 なお部門管理者は、これらの配布先や設置場所などを把握し、システム管理者に報告する必要がある。

(2)各種要綱、要領等を含むマニュアルの整備
 イントラネットのネットワーク運営要綱、利用要領などといった各種の要綱、要領は、運用開始以前に作成しておく必要がある。
 また、要綱、要領は、各部門へのクライアントマシン配布時までに、マニュアルとともに整備しておき、必要とする人がいつでも参照できる状態にしておくことが大切である。

 

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