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 プロジェクトチームは、パソコンやLANの普及状況、既存の各種業務用システムの利用状況やイントラネットとの親和性、利用者の情報リテラシーのレベルなどに関して、各部署へのヒアリングや庁内アンケートを実施するなど、事前調査をできるかぎり行うことが望ましい。

(4)導入計画の策定
 イントラネットを導入する場合には、利用者や現場のニーズを吸い上げ、どのような効果が期待されているかを明確にし、実現性の高いものから優先的に導入計画を作成することになる。その際、イントラネットに不適当な設計や仕様を選択してしまうと、スケジュールの遅れや出費の増大などが発生するおそれがあるため、実現すべき機能やシステム化の対象となる業務の内容などによって、適切なイントラネットの設計や仕様を選択することが大切である。
 イントラネットでは、コンテンツの更新や運用を行っていくのは利用部門であることが多い。このため、運用状況や利用状況を見ながら計画や仕様の変更が可能となるよう、柔軟性のある計画が求められる。また、イントラネットの開発、維持・管理とコンテンツに関する規定を作って、管理の枠組みを確立しておくべきである。

(5)開発、運用、利用
 イントラネットの技術進歩に対応できるように、計画時において、システムに成長の余地を残しておくことも重要である。つまり、ハードウエアやアプリケーションに、可能な限り最新技術を取り入れやすくしておくべきである。
 ハードウエアは、次々と新機種が登場しているため、製品のサイクルが非常に短い。このため、リース(レンタル)契約などにより、新機種に変更しやすい環境を心がけることが必要となる。特に、サーバの能力が不十分であると、イントラネット自体の評価を低下させるため、Webサーバに関しては、主な利用目的をはっきりさせた上で、それに最適なマシンスペックを持つ機種を選定することが重要である。システム管理者は、選定したWebサーバに対応したWebサーバソフトウエアのインストールを行い、Webサーバを立ち上げる。
 アプリケーションは国際・業界標準となっているものを採用する。標準的な機能で満足できない場合は、JAVAなどでカスタマイズする方法も考えられるが、もしプラグインソフトなどによる対応が可能であれば、開発工数などの面からもこちらのほうが有益である。

 

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