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(3)事務手順の見直し
 現状の事務手続きに合わせてアプリケーション開発を行うと、単純な処理で済むはずのアプリケーションが複雑なものになったり、無駄な処理が生じたりなど、結果的に、かえって使い勝手の悪いアプリケーションが構築されてしまう可能性がある。
 このため、アプリケーションを開発する際には、現状の事務の流れを整理して、運用効率のよいアプリケーション開発に心がけることが大切である。

(4)初期段階でのアプリケーションの選定要件
 イントラネットの導入直後は、すべての利用者がWebブラウザの操作に慣れているわけではないので、多少の混乱が生じることが予想される。
 したがって、初期段階で開発するアプリケーションは、運用上あまり問題が発生しないもの、もしくは問題や混乱が発生しても影響が小さいものを選定することが望ましい。また、より多くの利用者にWebブラウザの操作に慣れてもらう必要があることから、なるべく多くの利用者に関係するアプリケーションを選定する必要がある。
 例えば、掲示板(Web上に掲載された情報を閲覧する)や会議室(掲載されている情報に対してコメントを送る)などといった、簡単なアプリケーションを開発することで、職員のリテラシー向上を図ることも重要である。

2−2 アプリケーションの開発手順
 イントラネット上でのアプリケーション開発におけるプロジェクト管理手法は、まだ確立されているとはいえない。それは、「利用者の意見や評価を反映して改良する」という、繰り返しのプロセスが重要なため、柔軟性を考慮して作成するためである。
 しかし、その一方で、あまりにも柔軟性がありすぎると、改良の回数が多くなり、結果的に時間がかかったり、当初の目的を逸脱する可能性も生じる。
 そのため、利用者のニーズに合わせて開発が行えるような柔軟性と、迅速かつ効率的な開発を行えるような綿密性を考慮して、計画を立てることが重要である。

(1)プロトタイプの作成
 イントラネット上でのアプリケーションを構築する際には、プロトタイプを作成して、利用者にアプリケーションのイメージを伝えることが重要となる。
 プロトタイプ作成の目的として、以下のことがあげられる。

 

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