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第2節アプリケーションの開発手法

2−1 アプリケーション開発へのアプローチ
 イントラネット上のアプリケーション開発では、従来のアプリケーション開発と比較して、利用者が開発に携わる機会が多くなると同時に、作業期間が一般的に短くなる傾向がある。
 これは、従来のシステム開発手法では、概要設計・詳細設計といった一連のプロセスの各フェーズごとに、仕様を確定しながら開発してきたのに対し、イントラネット上のアプリケーション開発では、とりあえずプロトタイプを作成し、利用者の評価を加えるという手法を採るからである。
 しかし、従来のシステム開発手法と重複する部分も多いため、従来型のシステム開発手法を、イントラネット上のアプリケーション開発に活用することはできる。
 また、従来のアプリケーション開発と同様に、現状の事務手続きを分析し、システム化した際のイメージを明確にすることが、効率のよいアプリケーション開発につながる。

(1)プロトタイプの作成と段階的な改良
 従来型のシステム開発では、詳細な仕様書の作成を行ってからシステムの引き渡しまでの間に、チェックが入ることは少ない。しかし、イントラネット上のアプリケーションを開発する場合は、簡単なプロトタイプの作成から始まり、短期間のうちに段階的な改良を行うといった開発サイクルが一般的である。
 したがって、開発時における各フェーズごとに、プロトタイプに対する利用者のニーズや意見を取り入れて改善を行い、実際のアプリケーションに反映させることになる。

(2)利用者の参加
 イントラネット上のアプリケーション開発では、アプリケーションの利用者が開発に参加することができる。
 これは、オーサリングツール(マルチメディア作成ツール)を用いることにより、開発に関する専門知識がほとんど無くても、容易にコンテンツを作成(画面作成や設計)することができるからである。
 また、利用者自らが開発に参加することは、使い勝手がよく、品質の高いコンテンツを作成するための、重要な要素の一つといえる。

 

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