ナーシングはこれからもっと先鋭化するとともに,その基盤となるサイエンスを確立していかなければならないのです。ナースはこれからますます多忙になります。しかし,それは充実した生活をもたらしてくれるでしょう。患者さんのクオリティ・オブ・ライフを高くしていくためには,医療に看護がもっと深くコミットしていくことがこれからは大きく期待されているのです。

　

おわりに

　

　Dr.Weedによって精度の高いサイエンティフィックな診療記録として考え出された問題指向の記録は,大きな医療環境の変化に対応していろいろなバリエーションをとって展開してきました。そして,現在,"フォーカス・チャーティング"が話題になっています。

　医療はこれからますます加速度的に変化していくことでしょう。25年前に比べると,想像もつかなかったような事態が生じています。最初にお話ししたような経済的状況がもたらした医療界の大転換もその一つですが,コンピュータがこれほど身近に駆使されるようになったこともまた想像外のことでした。先般見学したハワイの病院では,チャートは開業の医師と病院との間にオンラインでつながれていましたし,病棟のナースステーションは検査室ともつながれ,患者の記録はそれを必要とする場所ではどこでも適宜呼び出すことができます。

　医療の変化とともに形態も変わっていく医療・看護の記録ですが,

　

　

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