チームで働くことの意味をそれぞれが理解しなければならない。個人個人が力をつけることはもちろん必要ではある。今回のような研修会が頻回にもたれることにより横のつながりも増え、受講後知識の伝達をすることで緩和ケアのすそ野は広がると考えられる。
終わりに
背景も年齢も違う20人が医療の現場でより質の高い看護を提供したいという思いを胸にこの研修に参加した。経費に関しても全額自己負担できた人もある。家族を置いて2か月の研修にきた人もある。片道2時間半の通学をした人もある。自県、神戸、実習先と3個所動いた人もある。少しでも多くの人が研修を受けやすくし、その学びを実際の現場で生かすことができたらケアの質の向上につながると考える。その時には「日本のがんは痛い」というような言葉は忘れ去られていることと思う。すべてのがん患者やその家族は、個々のニーズに応じた質の高いケアが受けられ、ケアを通じて最高のQOLが得られるような援助を受けることができる。それが実現できるように努力していきたい。
((社)日本看護協会神戸研修センター教員 丘 恵子記)
日本看護協会 神戸研修センター
センター長 野崎 香野
緩和ケアナース養成研修
担当教員 丘 恵子
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