6)カウンセリングの基礎
非言語的コミュニケーションの中に活かし、相手が表す喜び、悲しみ、怒り、心配等の表情を読み取り、位置や視線、場面構成、言語によって気持ちを確かめて聴くことの訓練が必要。カウンセラーは鏡として、相手の姿を写し出して自分を自覚し、主体的に生きるための支援をすることが大切である。患者や家族の揺れ動く心を理解し、共に居る時間をつくり、感情の共有をする。そして、その人の人生、生き方等、全部を尊重し、チームで支えて自己を振り返り、自分の生き方、自分の価値観を少しでも見出して生きぬくことができるように看護することができればすばらしい。
7)精神症状の援助
常に痛みを聞くように気持ちを開いていき、抗うつ剤で改善できる人もあり、十分な観察により対症療法ができる。終末期における患者の心理はキューブラ・ロスが言った心理過程は、不認、怒り、取り引き、抑うつ、受容の段階を経て死を受け入れると言われるが、その人その人が中心で、必ずその段階を通るとは限らない。ストレスの最も増強した状態が危機であると考えられているので、そのストレスの対処をうまくし、上手にストレスとつき合うようになりたいと思う。
実習研修
場所 社会福祉法人信愛報恩会信愛病院
実習期間 平成10年6月29日(月)〜平成10年7月10日(金)まで
実習場 緩和ケア病棟(A病棟=院内病棟型)20床/199床
承認 平成8年9月 承認ベッド数20床(稼働ベッド数17床)
スタッフ 専任医師1名、非常勤医師2名、看護婦14名、看護助手3名、栄養士兼任1名、薬剤師兼任1名、音楽療法士兼任1名、MSW兼任1名(病院3名中担当1名)、チャプレン兼任1名、非常 勤1名、環境整備員兼任1名、ボランティア・コーディネーター1名、ボランティア100名/月平均
勤務体制 変則2交替 8:45〜17:15、7:30〜16:00、16:00〜9:15
看護方式 プライマリーナーシングとチームナーシングの混合
実習目標 ?実習施設における緩和ケアの背景及びシステムなどの概要を知る。
?ホスピスについて理解する一機能、勤務体制、医療チームメンバー(サポートメンバー)、ケアナースの役割を理解し、コミュニケーション技術、チームアプローチの実際、カンファレンスの活用法などを知る。
実習初日の感じで何か心温まる風があり、緊張して出かけたが少し安心を得た。カンファレンスをチームで行っていて、入院患者、家族に対してのケアや治療についての話し合いが、スムーズに流れることに感動した。私は患者さん本人を前にして、病歴等を話し確認するのは初めてであった。
ボランティアの方々も風のように外の空気を入れているので、野村先生が話されたボランティアの教育を難しく考えることなく、気楽にお見舞いに来るように参加すること。またコーディネーターによると、その人の短所を用いること、各自で振り返り、他のボランティアとのカンファレンスで長く継続していることで、ぜひ帰ったら教えてあげたいと思う。基本的に愛の精神が病院全体にあり、ユーモアがあり、とても素晴らしい体験をすることができた。
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